2019年02月03日

◎弟子のえびはら武司さんが語る「ドラえもん」&藤本弘さんと安孫子素雄さんのエピソード

マンガ「ドラえもん」を初めて読んだのは、学生時代
友人の家へ行った時、その弟に、分厚いコロコロコミック「ドラえもん」総集編を貰った時だと思う。
姉の家や実家に行った時には、姪たちの「ドラえもん」を借りて寝床で読んだと思う。
長編アニメの原作マンガになるのだろうか
大きな雑誌版の長編マンガを古本屋で見つけると、読んでいたはず。

まとめて読んだのは、十数年前、近くの古本屋に、
「藤子不二雄ランド(中央公論社)」の「ドラえもん」が
ごそっと、どかんと、ずらっと並んでいた。
オっ!!!!オヨヨ!!!!ホント!?!?という感じ…
100円コーナーに並んでいたので、即断し三十数冊をまとめて買った。
即断購入したのは、読み終わったら、ネット古本屋で即売れると思ったからだ。
セル画と描き下ろし連載短編も付いた「藤子不二雄ランド」は結構、人気があったから。

数日かけて、それらを読破。
「ドラえもん」ワールドを満喫した愉しい毎日でした。
中年の時も、今のオジサンになっても、「ドラえもん」は面白い。
てんとう虫コミックスのシリーズには未収録のカラー作品集が出た。
古本屋で5冊を見つけたので即購入した。

後に、その古本にはグラシン紙のカバーを付けて、姪の息子宛てにゆうメールで送った。


あの心愛(みあ)ちゃんも
どこでもドアやタケコプターなどが欲しかったんだろうな
当分こんな連想が続きそうだ


弟子が語るドラえもんの知られざる"黒歴史"***東洋経済2/3
副題:国民的人気漫画はどう作られていたのか
https://toyokeizai.net/articles/-/262470
国民的漫画『ドラえもん』は今年で生誕50年
「漫画家のえびはら武司氏に聞いた」
「僕が2人の「藤子スタジオ」に弟子入りした1973年にはもう合作はやめていて、ドラえもんは藤本先生と僕のほぼ2人で描いていました」
「(日本テレビで『ドラえもん』のアニメ)こんなのもう、ドラえもんじゃないって作品になっちゃって」
「『ドラえもん』の人気が出たのは、その後単行本が出てからなんです。出版社と交渉して、それじゃ売れない覚悟で全6巻出してやるという話になった」
「『ドラえもん』にはいっさいタッチしてなかった安孫子先生が、何かの場でファンから「ドラえもんを描いてください」と色紙を渡されて、全然似ていないドラえもんを描いたりはしてましたよ(笑)。確かに藤子不二雄だけど自分は違うんだ、なんて子どもには言えませんから
「接待やパーティー、ゴルフも安孫子先生が担当。藤本先生はもともと社交的ではないので、絵描きに専念できて楽だったと思います」
ここは修業の場で長くいる場所じゃない、って言われましたね。自分の作品を早く描きなさい、と。だから当時は2〜3年で辞めるのが当たり前だった。アシスタントっていわば弟子。弟子が何年もいちゃいけないですよ、やっぱり」
「弟子を早く一本立ちさせようと、藤子スタジオで同人誌『Q』を発行しました」
posted by yumenoya at 18:52| Comment(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年01月26日

◎谷口ジロー「父の暦」を久々に再読、吉田秋生「海街diary」、編集者/佐藤敏章氏、一ノ関圭「菊之丞」《1/27追記》巧みな構成とお気に入りのワンカット

1/23にコミックシーモアから「失効ポイントご連絡」というメールが届いた。
失効してしまうのは、もったいないから、何にしようかと悩んだ。
狩撫麻礼のまだ読んでいない去年発売の新作もあるし
狩撫麻礼作品以上に、谷口ジロー作品は引越しダンボール箱の中のまま
谷口ジロー作品で読み返したいと思っていたのは、
「事件屋稼業」シリーズ「ブランカ」シリーズ「父の暦」「犬を飼う そして…猫を飼う」など
「犬を飼う」は手元にあるので、読み返したいのは「猫を飼う」の部分だ。
出費は抑えてあくまで一冊の不足分だけ…
そして結局選んだのは、しんみりとしそうな「父の暦」だった。

ダウンロードした「父の暦」を専用のソフトで読み始めたら、
モノローグやセリフといった文字部分が少し読みづらい。
少しぼやけている感じだ。長編ではちょっと辛い。
そこでサイトで試しに読み始めたら
サイトで閲覧した方が、文字が少しクッキリ表示してあるので
サイトで読むことに決めた。
「ダークマスター オトナの漫画 完全版」の時には何も気にならなかったのに…
ブラウザの方が白黒といった明暗表示では優れているということかー
ダウンロード版とサイト閲覧版との二種類があるとは思えないから……
文字のスッキリ表示で気になる方はサイトでの閲覧を試してみてー
念のため、google chromeも試したけど同質の表示でした。

私は近眼だけどメガネを外して、ベッドの中で読む小説やマンガ
何も困っていないけど
昨日はプラウザで表示する文字の大きさ(サイズ)をひとつ上げた。
耳が少し悪いのは自覚があるから、映画などは字幕派になったけど、
耳だけではなく眼の老化も着実に進んでいるのだろうなー


★谷口ジロー「父の暦」(小学館/ビッグコミックススペシャル/1994年)
「父の暦」を読み返すのは、貸本屋時代以来の初めてかな
そうなると二十年振りかも
今度は文字が少し視づらい電子書籍版を、メガネをかけたままで…

"しんみりとしそうな"作品で選んだ「父の暦」だけど、
こんなにも泣けてしまうストーリーだったとは!?!?
読みながら、時々ストップして、鼻をかみ涙をぬぐう
そしてオフクロとオヤジの事を考えていた。
マンガの主人公のように、私もオフクロっ子だったので、
突然思い立って、次のような推理記事を連載した。
私の生まれる前の独身時代の母
ソ連軍の上陸で北方領土の島を逃げ出した母と父
身籠っていた兄貴を生むために小さな船で秋田の海岸を目指した(最終の目的地は長野)等々
★亡き母の若き日を求めての推理劇は突如開幕した(北方領土・多楽島-1)***2016年04月05日
http://yumenoya.seesaa.net/article/436243471.html
オフクロのエピソードは色々記憶しているけれど、
親父ってのはやっぱり損で、記憶に残るエピソードは格段と少なくなる。
一番古いのは、小学校にあがる前の事。小さな会社の支店長だったオヤジは卸会社の招待慰労会に私も連れてってくれた。この時、札幌の豊平と定山渓とを結ぶ鉄道があって、その豊平駅で視たのがテレビの初体験だった。この時の帰りに親父の妹(叔母さん)宅へ。この時は緊張をして寝小便を……
比較的新しいのでは、オフクロは既に死亡し、親父が独りで姉のところに来ていた時、家風呂じゃ狭いので、姉に送ってもらい親父を連れて銭湯へ。かなりの歳に見えたからなのでしょう、湯船の中で声をかけてくれる人が居た。親父は自慢げに、明治◯△年生まれなんです、と受け答えしていた。
「父の暦」の父親もそうだけど、親父ってのは概して寡黙だ。色々五月蠅く訊くオフクロ、だからオフクロとの会話は多くなるけど、親父との会話ってのはほとんど記憶に無い。なものだから、上の推理劇の調査で姉に色々訊いてた時に、オレが息子じゃなくただの親切な人と思っていたのでは!? とこぼしたら、「ヒデアキの好きな料理を用意してくれ」って言っていたそうな……話しかけない親父はこんな誤解をされるから損だ。兄貴とこで年末に久々に会っても「ヒデアキ 来たかー」ぐらいも言わなかったから、息子として認知していないのでは、と疑っていた。

本題の「父の暦」に戻ろう。
(雑誌の連載と単行本の最低二回は読んでいるはずなのだがスッカリ忘れていた)
主人公は会社、姉からの電話で父訃報を聴く。
帰宅後の妻との会話に
妻「タムの世話を頼んどかなきゃいけないから」と
これって、飼っている犬の名前が"タム"で、旅行中に犬の世話を頼む話……
「犬を飼う」を検索で調べたら、やっぱり"タム"だった!!
自作品へのオマージュ、という表現(言葉)はおかしいから、谷口ジロー作品ファンへのサービス!!
実家での飼い犬は二代登場するから、「犬を飼う」ファンは見逃せない「父の暦」。

久々に帰ってきた故郷と実家
通夜の席や火葬場で初めて知る父親の色々なエピソードや実母のこと。
ずっと避けて来た父親の実像を知る旅となったのが「父の暦」
それは自分を再確認する旅でもあった。

「父の暦」を読みながら、連想で時々ページをめくるのを止めて、
色々な思いに心をゆだねるのが「父の暦」の読書法だろう。

親の死に始まるマンガ作品として思い出すのは
吉田秋生さんの「海街diary」
その作品との出合いは古本屋雑誌コーナーの映画化した時の特別編集版だった。
それから単行本を古本屋で買うようになった。
「海街diary」は早くに離婚して家を出ていた父親の訃報に始まった。
一緒に暮らす三姉妹は父親(長女以外は思い出無し)の葬式へ
そこで会ったのが異母妹の中学生すず、そして一緒に暮らすこととなる。
「四女」すずのサッカー部活動を主軸に展開するのだが、
長女は看護婦で、後には緩和ケア病棟へ異動
(私の兄貴は緩和ケア病棟で死んだ)
次女は信用金庫勤めで窓口業務、後に外回り担当に、
すず達馴染みの食堂のローンとか、遺言がらみの財産整理の業務も…
というような感じに展開して行くなど
始まりが"死"だったけど、"病気""死"に関連する話題が増えていく。
吉田秋生さんが作品の中で意識して取り上げる年齢になったということで、
こちらもそんな歳となったので、「海街diary」は注目作品だ。
四姉妹の恋愛も当然気にかかるけど…
(かなり前に読んだので記憶間違いがあったらゴメン)


「父の暦」の内容についてはもう触れない。
読んでください
"涙"するから 一人の部屋で

谷口ジローさんの1994年10月14日「あとがき」に
「ビッグコミックの旧知の担当者、佐藤敏章氏の
「(略)」
という心強い言葉が連載を続ける原動力になった。」とある。
"佐藤敏章"という氏名に記憶があった。
あの一ノ関圭「鼻紙写楽」を支えた編集者(裏方編集者たちの陰の立役者的人物)
早速、「鼻紙写楽」の奥付を確認したら
「単行本編集者」と「企画」とに「佐藤敏章(フリー)」と記載されていた。
貸本屋の時に「父の暦」のあとがきを読んでいるはずだが、
この時はまだ"佐藤敏章"という編集者を特に意識しなかったのだろう。
"佐藤敏章"という名前が銘記されたのは「鼻紙写楽」を読んでからだ。
この二人のマンガ家に、お互いに言及した記事は無いかも知れないが、
一ノ関圭(当時、夢屋日の市名義)が「らんぷの下」で1975年のビッグコミック賞を受賞した時、
谷口ジローさんは「遠い声」で佳作入選だったという繋がりはある。

最後に谷口ジローさんのあとがきの画像
谷口ジローあとがき.JPG
佐藤敏章さんの"心強い"言葉の文字起こし
「今度の作品はコミックイコール娯楽というワクから少しはみ出さなければ語れないテーマだと思う。人気の事はあまリ考えなくていいから、自分の描きたい事を読者にどれだけ伝えられるか、それだけ考えてやってみてください。」


一ノ関圭さんの「鼻紙写楽」の不定期連載の裏には、きっとあったのでしょう
「あなたのペースで あせらず あなたの納得がいくように」というような言葉が……

単行本「鼻紙写楽」(A5判)が発行されたのは2015年
それまでの一ノ関圭さんのマンガ単行本は
ビッグコミックス(B6判)が3冊「らんぷの下」「裸のお百」「茶箱広重」
小学館叢書(四六判ハード)が2冊「らんぷの下」「茶箱広重」
 (「茶箱広重」には「ほっぺたの時間」「水茎」「舞茸」の3作品が新規収録)
小学館文庫が2冊「らんぷの下」「茶箱広重」
 (小学館叢書に収録の白土三平原作「舞茸」は未収録)
この小学館文庫の発行は2000年だったから、
2015年の「鼻紙写楽」が如何に驚愕だったか、判るでしょう!!!!
この時のことを書いたブログ記事
★衝撃の新刊 一ノ関圭「鼻紙写楽」小学館/「牡丹芍薬(初鰹)」掲載の頃***2015年06月01日
http://yumenoya.seesaa.net/article/419968301.html

この後に「鼻紙写楽」の新シリーズ「菊之丞」全3話がビッグコミック増刊号に掲載
念のため記して置くと
2017年6月17日号(6月増刊号)、2017年8月17日号(8月増刊号)、2017年10月17日号(10月増刊号)
(追記:月刊誌扱いなので、実際の発行日は表示の一か月前の日付のはず)
ビッグコミック増刊号の表紙には「幻の鬼才」などと記載
この雑誌掲載の時の発売情報は秋田の美和剛さんに教えてもらったけど…
その後の雑誌掲載情報は無いけど、買い漏らしていないのだろうなぁー
《この部分追記》小学館の関連サイトらしい
★伝説の作家、降臨。一ノ関圭『鼻紙写楽』新シリーズ連載開始!【試し読み】**コミスン(comic soon)
http://comic-soon.shogakukan.co.jp/blog/report/big-zoukan-201706/
※カラー4ページ分を掲載!!
もっと驚いて追記!!
鼻紙写楽 菊之丞 | ビッグコミックBROS.NET(ビッグコミックブロス)|小学館
https://bigcomicbros.net/comic/hanagamisharaku/
何と第1話の全部が読めるよー!!!単行本に何時まとまるのかはファンも恐らく編集者も想像も出来ないからなあー

佐藤敏章さん、時々の声かけをよろしくお願いします。

新シリーズ「菊之丞」についてのブログ記事があったので
◎一ノ関圭「鼻紙写楽」の新作「菊之丞」(増刊連載)の雑誌購入のてんやわんや、ヨドバシ.comの今の"日本全国配達料金無料"は魅力《9/14追記》***2017年09月10日
http://yumenoya.seesaa.net/article/453372289.html

雑誌連載分の新シリーズ完結の描き蓄えが出来たら、
隔月発行のビッグコミック増刊号での連載がスタートするのだろうと思うが…


谷口ジローさんの訃報では
★マンガ家・谷口ジローさんの訃報ニュースに驚きました/《随時追記》関川夏央の追悼文(読売新聞)***2017年02月12日
http://yumenoya.seesaa.net/article/446917162.html

狩撫麻礼さんの訃報では
★《狩撫麻礼作品part1》マンガ原作者・狩撫麻礼さんが1月7日に亡くなっていた 訃報は残念***2018年01月16日
http://yumenoya.seesaa.net/article/456232177.html

市原悦子さんでは、別のブログサイトで
★女優の市原悦子さんが亡くなった、82歳、「まんが日本昔ばなし」は懐かしい***2019/01/13
http://yumenoyamemo.blog.fc2.com/blog-entry-291.html

ブログ記事として訃報ニュースを取り上げることは少ないけど、
樹木希林さんも亡くなった。
◎小説「完本・寺内貫太郎一家」(向田邦子ほか)とTVドラマ、「続・寺内貫太郎一家」、樹木希林(悠木千帆)ファンも是非に《7/27追記》樹木希林のジュリー〜動画***2017年07月26日
http://yumenoya.seesaa.net/article/452161511.html
「悠木千帆(樹木希林)演ずるばあちゃんが、沢田研二の大きなポスターの前で「ジュリー!!」と叫んでクネクネ(身悶え)する定番シーンが好きでした」
※「それなりに」という写真フィルムのCMシリーズも良かったー
悠木千帆(樹木希林)さんのあのキャラでなくては成り立たない役どころでした


一番繰り返し読んだであろう谷口ジロー作品にリンクして
このブログ記事の終了とする。
★「犬を飼う」谷口ジロー 道新マンガコラム(夢の屋)
http://yumenoyabook.web.fc2.com/doushin-14.html
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《1/27追記》
今フレドリック・ブラウンの短編「気違い星プラセット」を読んでいる。
ベッド中で、眠る前と起き掛けに読んだが、まだ読み終わっていない。
二つの太陽の間を8の字の軌道を描く惑星プラセットでは奇っ怪な事が起きるという設定の展開に、頭が少しクラクラしてしまうので、少し止まってしまう。

この時にフト思った、「父の暦」の構成と一番気に入ったカットを紹介しよう。
と起きて来て最初はまずYahoo!トップニュースの確認、
次は大谷翔平くん関連ニュースのチェック
関連ニュース一覧表に2記事を追加してから、
「父の暦」の追加する記事の作成となった。
いつもならば、原稿の構成などをもう少し練るのだが、
連想に身を任せた「父の暦」の場合には、こんなのが相応しいのだろう。
思い付いたことを連ねて行く……

単行本の表紙は、子どもの頃の理髪店での一家四人の家族写真
目次は次のようになっている。
▼第1話/陽だまりの床▼第2話/春の面影▼第3話/緋色の記憶▼第4話/新しき小径▼第5話/美しき母▼第6話/夏の思い出▼第7話/別離▼第8話/もうひとりの母▼第9話/1枚の写真▼第10話/伯父の言葉▼第11話/めぐる春秋▼第12話/故郷の春

「第1話/陽だまりの床」の表紙は、父母の結婚の写真
作品は主人公のモノローグで始まる

私が郷里を想う時

いつも決って
思い浮かぶ情景がある。

初春の早い午後
幼い私は父の営む理髪店の
床の上に座りこんで遊んでいる。

ぽかぽかと心地よい
陽だまりの床。

それはどうやら
かなり幼い日の
もっとも心なごむ
ひと時のように思われる。


文芸作品(小説や映画)のようなプロローグ
この連載が始まった時にどう感じたかの記憶は何も残っていないが、
今読んでも、いわゆる"マンガ"らしからぬ作品の開幕であることを告げている。
佐藤敏章「今度の作品はコミックイコール娯楽というワクから少しはみ出さなければ語れないテーマだと思う」

見開きの2ページのモノローグをめくると
姉からの父訃報の電話を受ける会社のシーンに切り替わる。

全12話という構成になっているが、
第1話は会社、自宅での夫婦の会話(父へのわだかまり指摘する妻)、(その翌日)郷里に向かう飛行機、懐かしい城跡、思い出すのは突然母が居なくなった日のこと、そして大火災、やっと実家の通夜の席へ

ほんの少しの通夜の前日を除くと
通夜、告別式、葬儀場、自宅でのお斎(おとき)、鳥取砂丘の夫婦
この実質二日間に知った
伯父さん(実母の兄)や姉や義母、そして会葬者の語る父のエピソード
伯父さんからは父に対する冷たい仕打ちで、かなり手厳しい指摘も受けた。
主人公も少しずつ思い出していった父とのエピソード
とにかく実家を離れたかったという回想シーンの数々
父のことについてはあまり語らなかった妻との会話
濃密で巧みな作品構成
(私も濃密なひと時を過ごせた)

一番気に入っているカットは「第9話/1枚の写真」
高校の写真部での夏休みのテーマは"家族" (主人公の苦手なテーマ)
仕事をする父を斜め後ろから撮った1枚の写真
理髪店の鏡には父と義母の正面からの顔が写っているというカット
(鏡に映っているのは当然なのだが うまい)
父の暦2.JPG

今、電子書籍サイトでは試し読みが出来るようになっています。
気に入ったら、印刷した紙版か電子書籍版かの購入を
オジサン世代としてのオススメは
A5判という大きな紙版ビッグコミックススペシャルですね。
読書は寝転んでするのが最高
(泣けてしまう作品は、通勤・通学時には不向き)

posted by yumenoya at 22:16| Comment(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月14日

◎《狩撫麻礼作品part4》ファンサイト「らんえんのうた」と「ツキノウタゲ」、スカイプ酒宴、別名義《追記11/12》狩撫麻礼追悼本

好きなマンガ家や好きなマンガ原作者について
同好の士と語る機会というのは意外と少ないものだ。
私は1999年に漫画貸本屋のホームページを開設し、
その時に掲示板を設置して、2000年にはネット古本屋も開業した。
この掲示板では色んなマンガ家、マンガ作品が話題となり、
色んな書き込みがあり、投稿に反応して私も書き込みすることがあった。
ホームページには付き物としてリンク集があるけれど、
相互リンクしたマンガに強いネット古本屋や関連サイトなどに始まり、
後には気になるマンガ家や原作者についのファン・サイトのリンク集を独立させた。

ファン・サイトは新作情報や未収録作品のチェックに欠かせない。
また傑作選的な短編集には、絶版や未収録の短編が収録されることがあるので、
収録されている作品の一覧のチェックが必要となる場合もある。
その意味でファンサイトのリンク集は自分のために設置したものだ。
だから、気に入ったサイトがあると勝手にリンク集に加えてから、
事後承諾の形で、勝手にリンク集に入れましたとメールで一応挨拶した。
なかには、連絡無用というファンサイトもあり、その時は連絡メールを省略。

私がパソコンを買いネットを始めたのはwindows95が話題となった1995年だったけど、
当時はGoogleのようなロボット型検索エンジンはまだ登場しておらず、
サイト名とサイト解説文を色々あった登録型検索サイトに登録するシステムだった。
Googleのような全文検索は2001年??まで待つ必要があった。
(まずYahoo!Japanがロボット型検索エンジンgooのサイトと提携が全文検索の最初か??)
このGoogle登場以来、私は今も検索はGoogleをずっと愛用しているが、
これから初めて、作者名、単行本の題名などをキーワードにした古本探しに、
検索エンジンが使えるという今のネット環境がやっと開幕した。

この全文検索のロボット型検索エンジンの環境が整う前は、
当時大学生(亜樹さん)が個人運営していた今は亡き「古本屋さんに行こうよ!」
(今も思うが、ホームページのお手本のようなサイトだった)
ここにあった「日本の古本一発検索」という検索サービスが
(大学のサーバーを利用して構築した検索システム)
登録していたネット古本屋を全文検索するという唯一の存在だった。

私が貸本屋のホームページを開設したのは1999年10月20日
そして入札方式のネット古本屋を開始したのは2000年1月5日だった。
2000年又は2001年というのはひとつの節目の年だったのか、
この頃に一念発起してホームページを立ち上げた人が多かったように感じる。
後述する狩撫麻礼ファンサイト「らんえんのうた」は
2000年1月にスタートしていた。

私は1991年にマンガの貸本屋を開業した。
当時、どんなマンガ家が、どんなマンガ作品が人気なのかを知るため、
マンガファン向けの情報雑誌「コミックボックス」「ふゅーじょんぷろだくと」「ぱふ」を読んでいたけど、
その頃に一番困ったのは、原作者「狩撫麻礼」であった。
単なる改名であれば、新しい原作者名を追いかければ済む話なのだが、
噂によれば(2チャンネルだったかな??)、作品ごとに原作者名を変えているらしい……
(後述の「ツキノウタゲ(月の宴)」によると、狩撫麻礼名義での最後の長編連載は「タコポン」の漫画アクション1995〜1997年らしい)

狩撫麻礼ファンは困りましたねぇー!!??
まだファンサイトは無いし……
当時の記憶は薄れているが、2チャンネルの噂をチェックしていたのだろうか。
意図的に変名で雑誌連載しているのだから、単行本になっても、
「実は狩撫麻礼ですよ」とは一切書かれていない。
だから唯一の情報源であった2チャンネルの噂になっていた作品を
古本屋で買って読んで、このテイストは狩撫麻礼作品に間違いないと感じるしか無かった。

そうした状況の時に狩撫麻礼ファンサイト「らんえんのうた」が2000年に開設された。

「らんえんのうた」の開設者(トオル氏)とは、
メールを何度かやりとりするようになった。
「らんえんのうた」のリストに無い記事をファン雑誌に見つけると、
真っ先にコピーして送付し、お礼に未収録作品のコピーを送ってもらった事もあった。

サイト「らんえんのうた」の異変に気付いたのは「ツキノウタゲ(月の宴)」さん
サイトの更新が途絶えていた事から
「らんえんのうた」のミラーサイト「ツキノウタゲ」が立ちあがった。
http://caribumarley.web.fc2.com/index.html
(この詳しい経過は、私もスカイプした9/22(日曜)まで知らなかった)
(詳しいことは「ツキノウタゲ(月の宴)」TOPの最下段「ガハハ 酒は原価が一番か」コーナーで)
http://caribumarley.blog116.fc2.com/blog-category-3.html


狩撫麻礼さんの訃報を知ったのは今年2018/01/15のネット記事だった。
狩撫麻礼作品には色々と影響を受けたし、愉しませていただいた…
深夜のテレビドラマ「湯けむりスナイパー」「リバースエッジ大川端探偵社」も北海道で放映していたので、忘れない限り視ていた。
そこで追悼の意味でブログ記事を投稿した。
★《狩撫麻礼作品part1》マンガ原作者・狩撫麻礼さんが1月7日に亡くなっていた 訃報は残念***2018年01月16日
http://yumenoya.seesaa.net/article/456232177.html
狩撫麻礼作品には色んな思い入れがあるものだから、
1回の投稿では語れないものだから、追記も増えてかなり縦長になってしまい、
part2、part3、そして音楽番外編を書くこととなった。
http://yumenoya.seesaa.net/article/456331423.html
http://yumenoya.seesaa.net/article/456516629.html
http://yumenoya.seesaa.net/article/456386832.html
part1の記事を書いた時には、
「ボーダー」も「オールドボーイ」も引越しダンボール箱の中で、
読み返す事が出来なかったので、作品の印象で書いているから、
記憶間違いがあったら、ご容赦を…

このシリーズ記事が縁となり、月の宴さんとメールのやりとりをするようになっていた。
月の宴さんにメールで教えてもらった記事をブログで紹介したこともある。
そんなメールのやり取りの中で、
いつか酒を呑みながら狩撫麻礼作品でスカイプ宴会をやりたいね、と書いたことがある。

スカイプという便利で重宝な無料電話を
秋田の美和さんに教えてもらったのは2007年だった思うが、
この時に学生時代からのメール友達に「スカイプをやろうぜ」と呼びかけたのだが、
反応はゼロだったから、スカイプも敷居が少し高いのかな、とずっと感じていた。
この事があったので、月の宴さんがスカイプをやっているかは知らなかったけど、
そのうち是非スカイプ宴会をやりたいねーという返信があった。

そして遂に叶うのが9/22(日曜)午後9時
ファンサイトの運営者とは何人かとメールのやり取りをした事はあるけれど、
電話で話すのは初めてだし、スカイプは無料だから、
普通の電話のように通話料金を一切気にする必要が無い。

気になるマンガ家の一人にブログに何度も登場した一ノ関圭さんが居る。
一ノ関圭さんのデビュー作品「らんぷの下」(1975年/ビッグコミック掲載)
これほど鮮烈なデビュー作品には、未だに出遭っていないと思っている。
学生時代に高橋和巳、埴谷雄高、ドストエフスキーなどの小説が話題になることはあっても、
私の一番好きな江戸川乱歩作品を話題にすることは無かったし、
一ノ関圭「らんぷの下」を、コレ面白いぞと雑誌切抜きを貸したことも無い。
一ノ関圭の最初の作品集『らんぷの下』(ビッグコミックス)が出たのは1980年
デビューから5年経ってやっと単行本が出たけど、友だちに薦めたことは無い。
これは面白いと色んなお気に入り作品を薦めるようになっのは、
ホームページを開設してからで、道新にマンガコラムを書くようになってからで…
ネットが無ければ、自ら発信することは無かったように思う。
また"「21世紀のコミック作家の著作権を考える会」緊急アピール"がマンガ雑誌に載ったのは2001年
貸本屋というレンタル商売をしていながら、
よほどの人気作品でなければ、新刊は買えずに古本屋で探していたから、
マンガ家に何も還元していないという負い目も少しあったので、
気に入った作品については少し積極的にホームページ(後にはブログ)で取り上げるように心がけるようになった。

一ノ関圭デビュー作品「らんぷの下」が初めて話題となったのは、
谷口ジロー・ファンサイト「「谷口ジロー」の街」の運営者とのメールだったと思う。
「らんぷの下」がビッグコミック賞を受賞した時に、
佳作を受賞したのが谷口ジローさんの「遠い声」だったからで、
一ノ関圭「らんぷの下」の話題で盛り上がった訳ではない。
スカイプを教えてくれた美和剛さんとスカイプしていた時に、
一ノ関圭さんのデビュー作品「らんぷの下」は衝撃的だったね
と一ノ関圭作品で盛り上がったのは、デビューから40年以上経ってからだった。
あのデビューの衝撃体験を共有できるのは嬉しかったー


マンガ原作者・狩撫麻礼を意識して読むようになったのは「ボーダー」を読んでからで、
それは1988〜9年頃のことだから、ファンになって30年が経っている。
今さらだが、「ボーダー」の魅力って何なのだろう??
"アウトサイダー"は少し大袈裟だが、オレは少し"あぶれた"とか"はみ出た"という意識の時に出遭った「ボーダー」は強烈だったのは確かだ。
オジサンになっても"青春"というヤツを未だに引きずっているのだろう…
(真崎守の連作マンガに「はみだし野郎」シリーズがあった。これは高校の時に雑誌で読んでいた)

狩撫麻礼作品でのスカイプ酒盛り開始は9/22(日曜)午後9時
メールでの打ち合わせ通りにスカイプを起動して、月の宴さんの呼び出しを待っていた。
そして遂に馴染みとなっているスカイプの呼び出し音が鳴ったー

メールで何度もやり取りしていたし、狩撫麻礼作品のファンだという共通認識があったので、
私は日本酒、相手は缶ビールがまだそんなに進まないうちに、
ネット宴会の会話は大いに盛上っていました。
ところでさぁー、と会話は色んな狩撫話題に飛び火しながら…
「らんえんのうた」(トオル氏)の話題になると
いつの間にか、私は落語家のイメージで"先代"と呼んでいました…
「らんえんのうた」が一代目とすると、月の宴さんは二代目ですから

スカイプを始めた最初に、"お断り"があった
混んでいる日曜なので、不調なネット回線が切れる可能性があると…
その時には、月の宴さんからまた呼び出ししますからと…
その警告のとおりに何度もスカイプは切断しました
月の宴さんは1990年頃に既にネット(当時そうは呼んでいないかも)をやっており
パソコンが何台もあって、パソコンを何度も変えたり、
最後はスマホの回線に繋ぐなど、月の宴さんは悪戦苦闘していたようですが
こちらは呼び出しを待つだけ…

スカイプでは、8/10に東京であった「狩撫麻礼追悼ナイト」の話
http://www.loft-prj.co.jp/schedule/loft9/93493
月の宴さんはこれに参加、かなり幅広い年代のファンが参集したとのこと。
月の宴さんの年齢は知らないが、オジサンの私とは二回りぐらい離れているらしい。
作品「ボーダー」に感化された意味では、同じ「ボーダー」世代
雑誌に連載されていた時に生で読んでいたワケでは無いが
単行本「ボーダー」が取り持つ縁のもと、年齢差は関係が無い
「ボーダー」が魂に響いたという「ボーダー」世代が多いのだろうなぁ…

「追悼ナイト」の周りは誰もが狩撫麻礼ファン…想像しても壮観なシーンだ
色んな狩撫麻礼エピソードも話題になるなど、至福の時だったのでしょうね。
サイト「ツキノウタゲ」には「ブログにレポートを鋭意執筆、の予定」とあります。
月の宴さんの詳しいレポートに期待…
その速報は前述の「ガハハ 酒は原価が一番か」コーナーの「狩撫さんの形見」
http://caribumarley.blog116.fc2.com/blog-entry-37.html

気になっていた事に、狩撫さんは何か楽器をやっていたのだろうか…
月の宴さんに一応訊いたならば
マンガ家の仲間とロックバンドをやっていて
担当はドラムとボーカルだったらしいとのこと。ドラムかー
(私の兄貴は狩撫さんの1級上だが、ベンチャーズとか寺内タケシとかエレキギターの時代で、兄貴は高校時代にバンドを組んでいたから、狩撫さんも案外やっていたかも…)

スカイプの酒宴は、また切断し…そして呼び出し音はもう鳴らずに終宴
さすがに小説を読む元気も無くバタンキュー

そして起きたら、二日酔いの一歩手前のような少し朦朧状態だった
会話が弾むと酒のピッチもあがるから当然だぁー

スカイプには履歴が残っているので、今日10/14に確認したら、
呼び出しが20時58分…回線切断が数度…終了は深夜1時45分
何を話したのかほとんど憶えていないけど
狩撫麻礼作品や狩撫さんエピソードの話題で盛り上がったのだから


ネットを検索でウロウロしていたら次のインタビューを発見
《インタビュー記事》
★「まんが情報 Comic Box 特集・佐藤史生 夢みる惑星NOTE 1982年9月号(通巻1号) 創刊号」
「青の戦士」から「ナックル・ウォーズ」へ(狩撫麻礼&谷口ジローのインタビュー)
http://www.geocities.co.jp/Hollywood-Theater/5493/interview.htm
「らんえんのうた」のトオルさんが文字起こししてくれた
インタビュー記事がYahoo!ジオシティーズにまだ残っていました!!!!
(※2019年3月末をもちましてサービス提供を終了いたします)
狩撫麻礼ファン及び谷口ジローファンは急げ
2006年8月に亡くなったトオルさん(35か36歳)に感謝して読みましょう
(文字起こしって結構大変な作業ですから。このインタビューはかなりのボリューム)

《"狩撫麻礼"名義と別離した理由とは!?》
★狩撫麻礼・FAXインタビュー一問一答(1999年)《2018/7/10追記》漫画天国「まんてん」Q&A***2004年12月09日
http://yumenoya.seesaa.net/article/394425483.html
『COMIC GON! コミック・ゴン! Vol.5 男気特集』(1999年、ミリオン出版)
「“狩撫麻礼”名義を止められたのはなぜでしょうか。」という質問に
「読者や編集部から、過去の作品の固定化したイメージを求められることに不満でした。 いましろたかしコンビの『タコポン』が無反応だったので、どうやらワンサイクルが終わったと判断して、再デビューするつもりでペンネーム“狩撫麻礼”をやめました。」
★狩撫麻礼(かりぶ・まれい)■Q&A***漫画天国「まんてん」 - 電子書籍はeBookJapan
https://www.ebookjapan.jp/ebj/special/manten/manten_05a.asp
「既に劇画界で確固たるビッグネームであった“狩撫麻礼”名義を名乗らなくなったのは何故でしょうか? そのきっかけ、特別な思いなどお聞かせ願えますでしょうか。」
「読者とは基本的に保守的なものです。私もそうでした。たとえば“白土三平”や“つげ義春”が作風やスタイルを変えると、すぐには共感(理解)できずに反発してしまうことさえあったのですから(笑)。そして数年後に作者の真の意図がわかったりして……。
それゆえ私は初期作品の印象やイメージ(狩撫節とやら)を裏切ってでも、作者として前に進まなければいけない、と判断して≪別名義≫で書くことに賭けたのです。同じことを飽きもせずに継続して版元と読者の期待にこたえるタイプの作者にはなりたくありません。」
--------------------------------------------------------------------------------
《追記11/12》狩撫麻礼追悼本
★狩撫麻礼ファンサイト ツキノウタゲ(月の宴)
http://caribumarley.web.fc2.com/index.html
2018-11-08「E新刊情報、その3
狩撫麻礼追悼本が双葉社から刊行される見込みです。
複数の出版社の合同企画にて、多くの関係者が寄稿されます。
時期はまだ不明。」
posted by yumenoya at 13:40| Comment(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月03日

◎驚いた傑作短編小説、フランク・シスク「ギリシャ・リフレイン」ネタバレ、「ミステリマガジン」画像

都筑道夫さんの短編集を意識して追いかけ始めたのは、
「新 顎十郎捕物帳」を読んでからだ。
この時の事は、次のブログの記事に書いてある。
★都筑道夫の探偵もの作品との出合い(新 顎十郎捕物帳/西連寺剛の事件簿)、今年最大の収穫***2015年12月27日
http://yumenoya.seesaa.net/article/431767599.html
この頃は、札幌に住んでた時代じゃないので、気軽にちょっと古本屋へ、とは行かないものだから、ヤフオクで検索したら、都筑道夫単行本のまとめ売りが出品されていた。
既に読んだのは少なかったので、その一括売りを落札した。この時にどうせ小包になるのだからと同じ古本屋さんから色々購入した。安かったので一緒に購入した中に雑誌一括「ミステリマガジン」(30冊ぐらいかな)があった。(やっと少し本題に近づいてきた)

ベッドの周りにはまだ読んでいない積んである本・雑誌が沢山あるし、気まぐれに図書館からも借りるし…で読みかけの短編集も色々と……
ずっとストップしていた雑誌「ミステリマガジン」の拾い読みが最近また始まったので、図書館から借りるのも当分休むこととした。
面白そうなものの拾い読みなので、読み終わったものは目次にチェックマークを入れる。まあまあは△、滅多に無いグッドは◯、これはスゴイと思ったものは◎のマークとなる。
◎マークは年に数作品あれば良い方で、今年図書館で借りて再読した別訳のサキ「開いた窓」は最高の◎で、こんなに面白い短編だったのかーと驚いた。外国短編ではベスト3だと感じた次第だが、最近は大谷翔平くんがメインのブログなので、「読書」でわざわざ投稿するのも億劫で、「開いた窓」については今少し触れるだけでお終い(有名な作品だし)。

最近始まった「ミステリマガジン」の拾い読みで必ず読んでいるのは、都筑道夫の連載エッセイ「推理作家の出来るまで」。この単行本は図書館にあるのでそのうち借りて通しで一気に読もう。そのひとつ「68 立体落語のころ」では、都筑道夫の兄貴・鶯春亭梅橋さんのラジオドラマが話題となっており、あのオーソン・ウェルズのラジオドラマ「宇宙戦争」を彷彿とさせるゴリラ脱獄事件が面白かった。この事件が気になる方は高価な本なので『推理作家の出来るまで』(上下巻/フリースタイル)を図書館でどうぞ

昨夜というか今朝、スタメン外れの大谷翔平くんの代打動画をYouTubeで視てからベッドへ(午前5時半頃か)。
そして読み始めたのが、同じ号の「ミステリマガジン」収録「ギリシャ・リフレイン」
出だしはあまり面白くない、酔って自然風景とか建物の描写を読むのは疲れるのよねー、会話とかモノローグで速く展開してよー、と思っているうちに寝てしまった。
二時間ぐらいで目が覚めたので続きの再開…
イヤー驚きました、初読では今年初の二重丸◎!!
ラストの方では一体何が起きているのか一瞬判らなくなり
少し戻って読み返してしまった。

絶世の美女は大々富豪でイイ男に目が無い…
男に魔法の酒を飲ませて首輪をはめると言いなりの動物に変身!!!!
美女の周りでは行方不明になった男が数々と……
拾い読みだが何度も読み返し確認してしまったー
私の好みなので絶対の"別格"で最高ランク◎
乱歩ならば「人間椅子」で、少しエロティックな展開も取り巻きも面白い。
魔女ものファンタジー!!エロティック童話!!
好みは人様々ですけど、オススメの一品だ!!

起きてパソコンを起動し、早速検索したが、絶賛の記事はヒットせず
「ギリシャ・リフレイン」は絶賛するほどの高評価を得ていないようだ…

検索でヒットしたページ
★フランク・シスク(Frank Sisk)***ameqlist 翻訳作品集成(Japanese Translation List)
http://ameqlist.com/sfs/sisk.htm
アンソロジー「美食ミステリー傑作選」「美酒ミステリ傑作集」は読んでいるが強烈な印象は残っていない
「スペシャリストと犯罪」「あの手この手の犯罪」もタイトルに記憶はあるけれど…
「ギリシャ・リフレイン」はタマタマ私にフィットした傑作なのでしょう

私が読んだのは南末子訳、「ミステリマガジン」1981/12 No.308

★アメリカ探偵作家クラブ傑作選「レディのたくらみ」( ハヤカワ・ミステリ文庫)もタイトルの記憶はあるけど
喜多元子訳「ギリシャ・リフレイン」が収録
(別訳が気になるので、これはアマゾンで早速注文)

★国際選考委員会/編「ミステリ・ウェイヴ 世界短篇コンテスト・ベスト18」(早川書房/1983年)
(フランク・シスク短編が優勝者のベスト作品集なのだから、とこれもアマゾンで注文)

《「ミステリマガジン」1981/12 No.308画像》
◆表紙
1981-12 No.308-1.jpeg
◆目次
「世界短編コンテスト優勝者の異色作」(都筑さんのエッセイも)
1981-12 No.308-2.jpeg
◆シスクの初紹介作
「「あなたがこれまでに読んだどのようなクライム・ストーリイとも似ても似つかぬ」とびきりの異色作なのである」
1981-12 No.308-3.jpeg
「SFマガジン」掲載でも相応しい作品、主人公は行方不明人を捜している弁護士だから…「ミステリマガジン」なのか
ジャンル分けは所詮編集の方便だからねェ
面白いものはやっぱり面白い、ということ
posted by yumenoya at 12:06| Comment(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年06月17日

◎エラリー・クイーン「Yの悲劇」、残った疑問などをいくつかと感想(ネタバレ!!)

MLB開幕3/30以来、大谷くん出場の試合をネット観戦するのが日課になっていた。
ところが6/9の大谷翔平くんが故障者リスト入りという衝撃ニュースで、
エンゼルス試合がメインという生活リズムがガラッと変わってしまった。
大谷ロスの事実に慣れるのに少しかかってしまった。
この穴は大谷の居ないエンゼルス戦でも、
予想以上に頑張っている日本ハムでも埋めることはできない。
始まったサッカーワールドカップも日本戦ならともかくも、
是非観戦したいとも思わない。


だからベットの中での読書は、軽いものから少し重厚な長編・中篇に変わっていた。
そこで取りかかったのは
エラリー・クイーン、鮎川信夫/訳「Yの悲劇」(創元推理文庫)
以前読んだ「Xの悲劇」はまあまあの印象だったので…
最初に解説を読んだが、かなり評判の作品らしい。
6/14の深夜から6/16の朝まで二泊三日かかった。


そしていくつかの疑問が残った。
ワッセルマン反応
読み終えてから、起きてまず検索で調べたのは「ワッセルマン反応」
小説では探偵レーンがハッター家のかかりつけ医者メリアムを脅して視た、
ー家のカルテに「ワッセルマン反応」陽性、陰性…と出てくる。
何かの病気の検査方法なのだろうとは思っていたが「梅毒」だった。
小説の中に「梅毒」という言葉は出て来なかった(と思う)。
祖母エミリーを頂点とする「梅毒」感染一家(先夫との子ルイザを含む)という設定。
私に「梅毒」についての知識は全く無いけど、
「Yの悲劇」が発表されたのは1933年だが、
警察も検事もマスコミも「梅毒」を匂わせるものは一切無かった(と思う)。
これを知っているのは、メリアム医師とレーンと長男の妻マーサに
感染していた自殺したヨークなどほんの一部に限られる。
1933年当時治療方法が無かったからなのか…
大金持ち祖母エミリーが元凶である奇矯な一家
こういう家族を主要登場人物に長編推理をとなると
脈々と遺伝のように感染してきた「梅毒」という設定になったのか?
小説には出て来ないが祖母の父、曽祖父がより上位の元凶という可能性も…
祖母に兄弟姉妹は居ないのか、その子どもたちは今…

それと気になったのは、「梅毒」の症状
祖母エミリーとその長男コンラッドは激昂し易いタイプだが、
「梅毒」に感染した場合、そんな症候が現れるモノなのか?
「梅毒」と激昂で発生した暴力事件・殺人事件についての統計資料でもあるのだろうか?
江戸時代に「梅毒」はかなり多かったと記憶しているけど…
江戸が舞台の小説や風俗・生活につての読物で、「梅毒」と暴力沙汰とを結びつけたものは記憶に無い。
面白くするためのクイーンの創作なのか!?

小説のカルテによると、「ワッセルマン反応」陽性(プラス1)は祖母エミリーのみで
祖母以外は陰性となっているけど、感染症状はあっても陰性となることも…?
メリアム医師もレーンもお手上げ状態の一家だと諦めているような書き方だけど…
(梅毒についてのネット記事を読んで勉強する気は無いけども)

(追記:どう書いてよいのか自分でも判らないのだが、小説の中での「梅毒」の取り扱い方に異様さを感じている。今から85年も昔の作品だから、治療法など取り巻く状況が全く異なるのだけれど、学生時代に読んだ遺伝因子にまつわる本に何代にも亘る犯罪家系に触れたものがあった。並記されていたのは、クラシック音楽家系だ、バッハだったかハイドンだったかな。心理学の遺伝か環境かの章だったと思う。この「Yの悲劇」はその並記に梅毒家系という病気因子を追加したような、ある種の違和感を感じさせた。犯罪家系的なニュアンスでハッター家を扱ったから、読者の私は捕らえられた面もある…この長編の最初の興味誘因はコレだったように思う。このハッター家は"環境"因子…が合う)

ハッター家の見取り図
次は疑問では無いが、小説が提供している見取りが不親切だ
何故に1階の見取り図が無いのか!?
食堂と図書室は主要な舞台なのに…台所も欲しい。
(食料倉庫の部屋もありそう?)
階段の方向、どちらが昇り口で降り口なの!?
それと鉄格子の有無は無くともよいが何故窓の位置が記載されていないのか!?
密室的な設定の小説では、窓の位置を明記して欲しいものだ。
特に「実験室」と「死の部屋」

長男コンラッドの運動靴
つま先の足跡、音を立てずにコッソリと…は判るのだが、
コンラッドの息子ジャッキーは大人サイズの運動靴をどのように履いてつま先で歩いたのか!?
子どもの足でそのまま大人の靴を履いたのであれば、
がふがふ状態だから、つま先歩きは不可能で、靴をひきづって歩くしかない。
つま先で歩こうとしたら、子ども靴を履いたまま大人の靴を履くとしかしないと…
ジャッキーの靴のサイズが判らないと、重ね履きが可能なのかが不明だ。
少々の詰め物じゃ簡単に脱げてしまうので、つま先だけの痕とはならない
気になったので、ラストの講釈も含め靴跡関連部分を読み返したのだが、
レーン探偵が子どもの靴サイズに言及した箇所は見つからなかった。
私が見落としたのだろうか!?

ジャッキー少年がミルクを飲んで死ぬ食堂のシーン
(このことはラストまで読んで判明したのだが)
(最初読み進んだ時には、ピーンとしないシーンだった)
(レーン探偵はまさかそんな事をしないだろうと思っていた)
ジャッキー少年がミルク運びを手伝ったのか、
ルイザの席のミルクコップに毒を入れたと思われる。
(レーン探偵は何処からそれを観察していたのであろう)
前夜は(レーン探偵の企みで)毒入りをルイザに飲ませるのに失敗しているから、
今日こそと思っているジャッキー少年はワクワクと
ルイザがミルクを飲むのを愉しみに待っているはずだが…
レーン探偵は何か簡単な用事をジャッキー少年に頼み食堂を出た間に、
ルイザのコップとジャッキー少年のコップとを取り換えたと理解するしかないが…
肝心のシーンを間近にしてジャッキー少年は果たして簡単に席を外すだろうか!?
(レーン探偵は巧みにそれをやったということにしないと小説が成りたたないから、そう理解はしているけど)

この時に使われた毒についての説明は何も無かった。
私のイメージだけど、無味無臭の液体毒って沢山あるのだろうかねぇ。
ミルクと反応して変色もしないという条件付きで…
それがタマタマ、実験室の火事で生き残っていたと…

ラスト「舞台裏にて」
レーン探偵によるサム警部とブルーノ検事への紐解き解説の章
最後まで一番気になっていた謎は「何故、マンドリンが凶器のなの!?」だった。
祖父ヨークの書いた探偵小説の概略があって、それを読んだジャッキー少年は拙い語彙で解釈した結果が「マンドリン」だったと…

サム警部は「ジャッキー少年は何故自分で毒入りミルクを飲むヘマをやったのか!?」とレーン探偵にぶつける。
それに何も答えないレーン
レーン探偵の決断と行動を察知したブルーノ検事は帰ろうと促す。


レーン探偵の煩悶と決断の結果であるこのラストは
一番ふさわしいのか、ベストなのかも知れないが…
告発人・裁判官・死刑執行人を全て兼ねた神的立場を引き受けたレーン
でも少しわだかまりが残ってしまうラストだ。

《読後の全体感想》
エキセントリックで癖のある家族たち
聾唖で盲のルイザの証言シーン
(私が匂いで真っ先に浮かんだのはバニラ、似た匂いの表現捜しは少し引っぱり過ぎだ)
ヨークの残した小説の骨子とそれを発見したジャッキー少年の幼い解釈
この齟齬が色んな不思議な行動となって警部たちを、そして読者を惑わせた。
これらの設定が眼目となり読み応えのある長編推理となったと思う。
長編推理小説って、さも作りましたという臭みがするから読む気があまりしない方だが、
短編なら面白いのに、長〜く引き延ばされたような印象…というか
「エピローグ」はもう少し書いてくれてもと思うぐらいの削り込み
この「Yの悲劇」は重厚でさすが評判の作品でした。
「Xの悲劇」(新潮文庫、大久保康雄訳)を読んだときには、
それほど面白いとは思わなかったけど…
エラリー・クイーンってアンソロジストとしては知っていたけども
いつか「Zの悲劇」に挑戦かー


次回のブログは、「Yの悲劇」の前に読んだ
小説「2001年宇宙の旅」と映画「2001年宇宙の旅」を予定
こちらを先に原稿を書き始めていたのだが、
推理小説「Yの悲劇」は謎がメインだから、
印象や疑問が新鮮なうちに整理して置かないと忘れてしまうので…
posted by yumenoya at 11:39| Comment(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年04月01日

★アガサ・クリスティ「クィン氏のティー・セット」を再読したが消えないまま残った疑問(モヤモヤ感)(※ネタバレ注意)

昨年暮れ頃からアガサ・クリスティのシリーズもの短編を読み始めた。
読んだ探偵シリーズは、まずパーカー・パイン、ミス・マープル、ポアロ、クィン、おしどり探偵(これはまだ数編のみ)という順番。

最初に追いかけたのは、パーカー・パインもの
パーカー・パイン登場』(クリスティー文庫)は、後半の休暇旅行中のものより、
前半の依頼人が相談に訪問して来るパターンが面白かった。
ハンサムな青年・ラットレルや特に美貌のサラが役どころを得て登場すると、
文庫解説にもあったが、TVドラマ「スパイ大作戦」のような展開となりワクワク。
サラリーマンの事件」◯の平凡で退屈な主人公は、機密文書を運ぶ旅行を命ぜられる。
行きもそして帰り(サラ登場)もハラハラドキドキのスパイ風ロマン。
特に緻密な長期計画を感じさせる「大金持ちの婦人の事件」◎は秀逸だ。
農家の働きもの主婦が後に大金持ちになったものの夫が死に、
何の楽しみも生活のハリも無いという悩み相談。
これは「スパイ大作戦」によくあった、容疑者を別世界に放り込んで疑念の渦に置いてボロを出させる作戦を想起させた。
依頼の婦人に新たな生きがい(苦労)を気付かせる遠大な作戦が展開される。
そして『黄色いアイリス』に収録の二編も読んだ。

パインの次に追いかけたのはクィン氏もの&サタースウェイト氏
私が最初読んだのは『謎のクィン氏』(クリスティー文庫)
ハーリ・クィン氏ものは気に入ったパインものよりも私好みで一番面白かった。
特に面白いのは渦中のヒロインの吐露。
女性作家ならでは視点、ヒロインが語る想いなどに惹きつけられた
特に最後の「道化師の小径」◎が印象的だったので、
今度読み返す時には別訳をと思い、
ネットで『クイン氏の事件簿』(創元推理文庫)を購入した。

次は『愛の探偵たち』に収録の「愛の探偵たち」(あまり好みでは無い)
そしてクィン氏もの最後が『マン島の黄金』収録「クィン氏のティー・セット」
図書館には文庫版が無かったので、『マン島の黄金』(1998)だけがハード版だ。

読み終わったが「クィン氏のティー・セット」ではちょっと困った。
何かしっくりしない読後感が澱のように残ってしまった
展開の中にまだ氷解していない伏線などがあるのか?
こういう時は少し時間を置いてから読み直そうと即挑戦をしなかった。
ただ調べたのはクィン氏がサタースウェイトに与えたヒント「赤緑色盲」
★色覚異常の人が見ている世界はどれだけ違う? 再現してみた***BuzzFeed 2016/11/18
https://www.buzzfeed.com/jp/shunsukemori/partial-color-blindness
この記事によると様々な色覚異常があり、その実例を画像で眺めると、
鮮やかな赤系・緑系・青系はほとんど消えて全体的にくすんだ世界となるようだ。
一番の驚きは豊かな彩りの料理が旨そうには見えないことだ。
「クィン氏のティー・セット」のティモシーにカップの色はどう見えているのか??
赤も緑も青も大きな違いの無い濃淡の色彩世界なのか?


今朝久々に再読したが疑問がより鮮明になっただけで、澱は残ったままだ
大事なシーンの確認
自動車が故障しサタースウェイトはカフェ&陶器店にいる
入って来たクィン氏に気付き会話
サタースウェイトはこれから訪問する友人トムの家族について説明
そこにトムの長女リリー(ケニアで死亡)の夫の後添えベリルが登場し
割ったのでバラ売りのティー・カップ3個(青色、緑色…赤色)を購入
サタースウェイトは初めてのベリルに挨拶
ベリルはバイクで帰る
クィン氏がサタースウェイトに与えたヒントは「赤緑色盲」
サタースウェイトはトム家に到着
トム(卒中で不自由)のスリッパは相変わらず赤と緑の不揃い(トムは赤緑色盲)
庭でお茶会(ティー・パーティ)
----------------------------------------------------------
|お茶会の登場人物はトムとサタースウェイト
|亡き長女の夫で義理の息子サイモン(赤毛)、その後添えベリル
|その長男ローランド(トムの孫で将来の相続人)、ベリルの連れ子ティモシー
|ローランドとティモシーとは同じ歳で兄弟同然の仲良し(どちらも赤毛)
|亡くなった次女マリアの夫ホートン博士(医者で娘と近所に住む)
|その長女イネス(トムの孫)
-----------------------------------------------------------
サタースウェイトはローランドかティモシーのどちらかと結婚するのだろうと夢想
ティー・カップの色は、ティモシーは赤で横に海泡石パイプ、
ローランドは黄色(タバコをやらない)
サタースウェイトは久々に会った青年を眺めていてふと気付いた。
亡くなったリリーに似ているのはティモシー、
ローランドは祖父にも父にも似ていない……
後添えベリルは将来の祖父トムからの相続狙いで、意図的に違えて育てたのではという疑念
サタースウェイトは疑念の眼でベリルの行動を観察
するとベリルはティモシーに用事を言いつけて家へやる、
ローランドにはホートン博士へケーキを出すよう言いつけた
テーブルの周りに誰も居ないのでベリルは皿などの整理を開始
その時、ベリルの袖が赤いカップに触れて落ち割れた
ベリルはそれを片付け代わりに青いカップを持って来、その横にパイプをずらした
そしてティーを注いだ
サタースウェイトはベリルの一連の行動を怪しいと睨んだ(毒でも入れたか…)
戻って来たティモシーはその青いカップを手に…
そこに戻ったイネスは「青は私のよ」と声をかける
ティモシーは応える「これは僕のさ、横にパイプが置いてあるもの」
(ティモシーに「赤緑色盲」の自覚は無いから、色についての発言は一切無し)
(それとも自覚があるから色の発言をしないのか?)
この会話でサタースウェイトはティモシーの赤緑色盲に気付いたのだろう。
(つまりトムの赤緑色盲は隔世遺伝でティモシーへ、だから本当の孫は!!)
そこでサタースウェイトは「それを飲んじゃいけない」と止める。

これが一連の大きな流れだが、
二十歳をとっくに過ぎたティモシー自身に色覚異常の自覚が無いのは変だ。
学校で集団生活していれば、皆とは違うと気づくのが普通だろう。
だから「横にパイプが置いてあるから」と応えたのであろう。
当然、母親ベリルはティモシーが祖父と同じ赤緑色盲であることを知っている。
濃淡で知覚しているティモシーには赤も青も大きな違いは無い。
横にパイプがあれば、ティモシーは青いカップを手にするはずがベリルの目論見


残った疑問というか残る澱・靄(もや)
トム家の人たちはパーティでいつも同じ色のカップを愛用しているのかが不明だが
1.ベリルが陶器店で買った時、まず青色と緑色を注文し…赤色を追加した。
ということは割れたのが青色と緑色で、予備として赤色を買ったと私は思った。
ベリルはその予備の赤色のカップを何故使わなかったのか!?
赤色だったら、イネスは「青は私のよ」と声をかけない。
(イネスのカップが青色だったことはココで読者に判明)
(テーブルからイネスの青色カップを一体誰が片付けたの?)
(最初のイネスの青色カップがその位置に残っていたらイネスは、ティモシーは今度青色に変えたのかなで済んだかも)

2.イネスの青色カップが無いということは、片付けたのはベリルで、
毒入りティーはティモシーとイネスのどちらかが飲めば、という両天秤!?
直系の孫はこの二人なのだから、今回どちらかが死ねば…

3.もしこれが成功してティモシーが死んだ場合(サタースウェイトの観察は誤算だが)、
最初に疑われるのは、給仕を担当した母親ベリルとなる
ベリルはいったいどんな説明をするつもりだったのか!?
ティモシーは青色カップを飲んだから、狙われたのはイネスだったのよ!!
それを間違えて息子のティモシーが飲んだばかりに…嗚呼!!といった感じか。
てもティモシーの青色カップにしか毒が検出されなかった、
そして青色カップにはイネスの指紋も無かった…
いくら母親であっても給仕した人物が一番怪しい事になってしまう。
トム、ホートン博士、サタースウェイトは証言するだろう。
テーブルに近づいて給仕していたのはベリルだけだ!!と…
(衝動殺人じゃないのだから、犯人にはアリバイなどの何らかの無罪証明が必要)
(ベリルに何らかの手持ちが無いと推理ドラマにならない)

4.割れた時に青色のカップを出したということは、
大パーティのために様々な色のカップ予備がまだたくさんあるようだ。
ベリルが赤色カップを使わなかったとしたら、その意図することは!?
「狙われたのはイネスだったのよ!!」という説明ができないからか?

5.庭へ戻って来たベリルは不穏な空気に気付く。
サタースウェイトとホートン博士とが青色カップのティーを調べると…
気付かれたと感じここから早く逃げ出したいベリルのはずなのに、
何故に「おばかさんなおじいちゃんね。…(中略)…片っ方は赤で、もう一方は緑じゃありませんか」という指摘を最後に言い残したのか?
この所為で、この遺伝の所為で、全てはオジャンになったのよ!!、と
作者はベリルに捨て台詞のように無念さ言わせたかったからなのか?
もしこのシーンが無かったならば、戯曲としてもまとまりを欠くことに…
現実では無く、あくまで作品世界なのだから?

推敲不足だがモヤモヤを整理すると一応上のようになる
(追記:疑問をちゃんと整理できないからモヤモヤ感か残るのだけど…堂々巡りみたい)
◆今は学校で子どもの色覚異常の検査があるけれど、
この短編の当時はどうだったのでしょうかねー??
子ども本人は皆がそうだと思っているから気付かないかも、
最初に気付くのは一緒にいる時間が一番長い母親か!?
短編発表の当時、「赤緑色盲」が一般的な知識では無かったとすれば、
ベリルたちが祖父トムと一緒に暮らすようになって初めてそれを知り、
ティモシーも祖父と同じだとベリルはやっと気づいて慄き、
今までの苦労が泡となってしまうと芽生えた殺意…
その臭いを嗅いだクィン氏が登場、という流れか。


私のようにしっくりしていない読者はいないものかと検索してみたが、
それらしいサイトは見つからなかった。
そのうち、いつか三度目に挑戦することとしよう
今のところ、クリスティの短編シリーズものではクィン氏が最高だから
これ以外のクィン氏ものもいつか再読を。
その前に今度は残る未読の戯曲をまず読もう。
(読んだ戯曲は◎「検察側の証人」、△「蜘蛛の巣」、◯「ねずみとり」)
次はポアロもの「ブラック・コーヒー」(初戯曲)を予定


元々推理ものは短編に限ると思っている。
学生時代に読んで今も大のお気に入りの江戸川乱歩の短編以来、
どの分野も短編がベター(ベッドでの読書が多いから今はなおさら)。
長編推理はあんまり読んでいないけど、
犯人捜し的長編で、あれはスゴカッタという記憶に残る作品はあまり無い。
高木彬光「白昼の死角」、天藤真「大誘拐」は痛快だった。
記憶に残る探偵ものは水上勉「飢餓海峡」、大岡昇平「事件」、松本清張「砂の器」ぐらいか。
どれも映画を視たが先かな。
だからミス・マープルやポアロの長編に挑戦することは無いだろう。
読むのに時間がかかるほど犯人捜し的探偵長編は楽しませてくれないが実感だ。
ポアロやマープルだと短編の未読がたっぷり残っているし…

もっと面白い作家が現れたら、すぐに浮気するだろう。
私好みのクィン氏やパーカー・パインのレベルの短編は
私がまだ出遭っていないだけで、たくさんあるのだろうなあ


日本ハムは西武に三連敗
大谷翔平くんは居ないけど、投打で若手が育っているからと思っていたのだが…
失点は多くて得点は少ないという投打が共に悪いパターン
とにかく一勝して勝つリズムを体感しないと始まらない

明日はいよいよ大谷翔平投手のデビューだ!!ワクワクさせてくれるか
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2018年03月31日

◎梶尾真治「たゆたいエマノン」※"ヒカリ"のネタバレ有り、エマノンと煙草タバコたばこ《追記》驚いた!!何と明日からタバコ値上げだって〜

◎梶尾真治/作、鶴田謙二/イラスト「たゆたいエマノン」(徳間書店/2017)
貸出中だったので予約していた「たゆたいエマノン」を借りに行ったのは3/15
久々のエマノンにワクワクしながら読み終えたのは、その翌日だった。
「あとがき」によると、今回3作品に登場する"ヒカリ"が初めて登場したのは
『おもいでエマノン』(徳間/2000)に収録の「あしびきデイドリーム」だと。
このすっかり忘れている「あしびきデイドリーム」を再読してから、
改めてブログに投稿しようと考えていたのだが、
図書館にあるもう一冊はこの作品集ではなく、私の蔵書も不明なので、
「たゆたいエマノン」の記憶がまだあるうちに、投稿することとした。
(読んでからもう二週間が経ったので、記憶間違いがあるかも知れない)
(その後、色んな短編小説を読み、映画もいくつか視たし…)

前作「うたかたエマノン」(徳間書店/2013)は他の図書館から取寄せてもらったが、
カリブ海の島が舞台の長編ということで、短編連作に慣れていた私には、
今ひとつ興が乗らないストーリー展開だったと記憶している。
その点、今回は好みの短編での連作であり、日本が舞台のものもあるということで、
更に"ヒカリ"という不思議な少女の設定でたっぶり楽しめた。

"ヒカリ"が初登場したという「あしびきデイドリーム」は何も憶えていないが、
この"ヒカリ"が登場する作品は格別面白いから色んなことを考えさせられた。
"エマノン"が地球に生命が誕生してからの三十億年の記憶を持つ少女だとすると
"ヒカリ"は時を超えて跳ぶ少女で様々な時に立ち会うのが宿命の人らしい…(全貌は不明)
自分で選んで跳ぶのでは無く突然連れて行かれるように過去と未来を放浪…

最初の「たゆたいライトニング」は、"エマノン"が樹上を降りて洞窟生活を始めた頃のアフリカに始まる
"エマノン"にはまだ言葉は無く、洞窟では一人生活
その"エマノン"の前に久々に姿を現した"ヒカリ"
テレパシーのようにお互いに意思の疎通ができる
海の中で生命として誕生した頃の"エマノン"の前に、光り輝くものとして現れ
それを"ヒカリ"だと認識したのが"エマノン"の古い記憶にある。

"ヒカリ"は火の利用や道具の作り方を"エマノン"に教える。
やがて言葉も…未来と言う概念も…

映画「2001年宇宙の旅」のモノリスが原人に知恵を授ける装置だったとすると、
"エマノン"の前に現れた"ヒカリ"には、触媒のような役目があったことに…

"ヒカリ"は後に"エマノン"の前に何度も突然姿を現わす。
読者は「エマノン」シリーズで語られたことだけを知っているだけ。
お互いに過去の事ならともかくも、"ヒカリ"は未来の事は語らないし"エマノン"も質問はしない。
ただ"ヒカリ"は"エマノン"に未来の事で一つのお願いをする。
"ヒカリ"は日本の九州の山奥に生まれ育ったのだが、
墓碑銘には何年何月何日に死んだと記されている。
私はそこで死ぬのだから、その時には是非"エマノン"に看取って欲しいと…約束
約束した回の作品もこの短編集に収録されている。

この回を読んだ時に不思議だなと感じたのは、
過去へ又は未来へと時空を超えて放浪し、
"エマノン"とは何度も会っており、
そしてこれから未来でもまた何度も会うのだろうが、
墓碑銘にある日に死んだとすると…
"ヒカリ"にとって未来に起きたことは
既に未来で起きた事実なのだから、
死んだ後でもそれはその通りに未来で再現されるということなのだろう!?
未来で起きた事も"ヒカリ"の記憶に残っている過去の現実であり、
「エマノン」はパラレルワールドを描いているのではないのだから、
死んだ"ヒカリ"が未来で経験した事(例えば"エマノン"が未来で一緒にやる事など)は
その時になったら必ず再現される事であって、
"エマノン"が意識的に変更を加えることは不可能だ…て
てなことを考えていると頭は混乱するばかり。
"エマノン"にはこれから起きる未来の事だが、
"ヒカリ"にとっては既に経験した過去の事だという設定は、
過去の記憶の積み重ねの"今"しか知らない人間には想像の埒外のこと……眩暈が襲いそう
SF小説として読者は、この"時"、"未来"をどんな設定だと整理したら良いのか!?
時を超越した存在なのだから…と思考を停止すべきなのか!?
私の頭の中は、まだちょっとクラクラ状態です。
SF小説やSF映画だと時たまあることだけど…
このしっくりしないけど…でも面白いというのがSFなんだけど…
語りと展開の巧さで楽しめれば良いのであって悩んでもしょうがない

この短編集には北海道の礼文島らしい黒宇島が舞台の
「ともなりブリザード」が収録されている。
礼文島と利尻島には学生時代にフェリーで行った。
やっぱり訪れた記憶のある地が舞台だとより面白い。
これは少し奇妙なストーリー展開だった。
もしエマノンが自分の運命を拒否しようとしたら一体何が起きるのか!?

この短編集では巻頭の「たゆたいライトニング」が一番読み応えがあった。
エマノンの連載は進んでいるのだろうか
次の単行本は何時となるのか
できたら"ヒカリ"の再登場も読みたい
梶尾真治作品との出合いが鶴田謙二/絵「おもいでエマノン」だったから
エマノン・シリーズの新刊が待ち遠しい

エマノンと煙草タバコたばこ
鶴田謙二のイラストはカバーのカラー絵1枚と短編扉絵5枚
最近何かと肩身の狭いのがタバコ、煙草、たばこ
映画やテレビドラマでも恐らく肩身が狭いアイテムだろう。
小説だとそれほどでは無いだろうが、
マンガだと未成年が読む可能性は結構高い。
両切りタバコは"エマノン"の必須アイテムでジッポーライターが似合う。
(日本が舞台だと両切りの缶ピースなんだろうと勝手に想像している)
(両切りって咥えて濡れるとキザミ葉っぱが口の中に…私はダメ)
(船旅などの強風にも強いのはジッポー)
世間を少し意識したのか、表紙のエマノンにタバコは描かれていないが、
もう小説の表紙にもマンガ版の表紙にもタバコは登場しないのかな??
でも扉絵5枚中4枚は煙草を吸っているエマノン
現実的には都会では煙草を吸えない場所だらけですが
永遠に生きる運命のエマノンには煙草ぐらい自由に吸っていただきましょう
(大谷翔平くんは第二戦のスタメンを外れたが一応観戦予定なので修正などはまた後で)
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《追記》驚いた!!  「タバコ値上げで"禁煙"突入の記事」から到着
郵便を出すため、近くコンビニへ行き、
「82円切手1枚と「わかば」二つお願いします」と言ったら、
「わかば」は明日から40円値上げになりますよ
あ゛う゛あ゛う゛と驚いた!!
かなり昔にそんなニュースをネットで読んだような記憶も---かすかに------
去年も値上げしたような----
なのにまた安いタバコが狙い撃ち
値上げでハイライトをエコーに変え、やがてエコーが「わかば」に変わり---
明日から360円ということは 1本約20円の高級品に--------
買い置きがあるとついつい吸ってしまうので
1カートン(10個でライター1個サービス)買いだったものを、2個買いに変えていたというのに----
今度は真面目に禁煙を考える必要がありそうだ。
と書きながら現金の持ち合わせが無かったので、
久々に1カートンで買って帰って来た。
すると久々のサービスのライターも電子からヤスリ方式に格下げしていた!!
今は1箱20本で二日のペースまで落としたから、4月20日頃には無くなる。
禁煙による身体の震えは乗り切るしかないとして、
口のさみしさはアメでもしゃぶるか?
それと禁煙したら今よりは食欲が増すから食費は少し増えるけど
タバコ代よりは安く済むだろう。
嗚呼〜
「エマノン」話題が突然、値上げ話題と禁煙の話に飛躍するとは予想だにしなかった展開に!!
嗚呼〜
庶民の安いタバコが明日値上げだというのは古いニュースだから
改めてヤフーTOPで取り上げる価値も無いということなのかねぇー
毎日買っていてポスターを見ている人はともかくも
「値上しますから、まとめ買いはいかがですか」とでも奨められなかったら忘れてしまう。
明日になって驚く人は結構居るのではないだうか……
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《4/23追記》禁煙に突入
★3/31にタバコ10個買い置き→4/22禁煙に突入、最大の影響は食欲増大***2018年04月23日
http://yumenoya.seesaa.net/article/458972776.html
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2018年03月08日

◎梶尾真治「杏奈は春待岬に」、時間旅行(タイムトラベル)ものロマンス《3/8追記》「猫の惑星」少しネタバレ《3/31追記》「たゆたいエマノン」

図書館へ行くと時々はカジシンのコーナーをチェックしていた。
新刊で何か増えていないかな、という消極的なものだったので、
積極的に新刊の発売を調べていたワケではない。
昨日、久々に棚をチェックしていたら、見知らぬ2冊があった。
「杏奈は春待岬に」「猫の惑星」

そこで「梶尾真治単行本リスト」を確認したら
http://www1.mint.or.jp/~idris/kajio/kajio.html
去年の「たゆたいエマノン」はまだ読んでいない。
エマノン・シリーズは第1巻しか図書館に蔵書していなかったので、
「うたかたエマノン」は他の図書館から取寄せてもらった。
でも念のため、蔵書検索したら最新の「たゆたいエマノン」があったので、即予約した。


◎梶尾真治「杏奈は春待岬に」(新潮社)
10歳のぼく(健志)は春休みに祖父母の元へ遊びにやってきた。
桜の木の多い岬を「春待岬」と呼ぶことを初めて知った。
ある日、岬にあった洋館を目指して冒険に…
岬で知り合ったカズヨシ兄ちゃんの案内で
洋館の庭に居た美しい少女("あんな"という名前らしい)を盗み見し…それが幼い初恋だった。

夏休み、祖父母の元へ
だが洋館に美少女の気配が無い…
カズヨシ兄ちゃんによると少女は春だけやって来るらしい!?
少女は歳を取らない!?

翌春は、母が入院したので、祖父母の元へは行かなかった。

その翌春、祖母の迎え車では無く独りバスで祖父母の元へ向かった。
カズヨシ兄ちゃんは昨年秋の台風直撃以来、行方不明…
そして洋館の美少女との正式な出会いと会話
名前は杏奈(あんな)…

館に桜が咲く頃に杏奈は現れ、桜が散る頃に杏奈は消える。
次に杏奈が現れる時は、杏奈にとっては消えた日の翌日。
健志にとっては一年が経っているというのに…
時の流れが止まっているかのような杏奈の世界
"裏年"という杏奈が現れない年もある…

やがて"クロノス"というタイム・マシーンの存在も明らかになり、
カジシン・ワールドは盛り上がっていく…

最初は年上の美しい女性への憧れ、そして同世代の恋人のような想いに変わり、
それがやがてはバージンロードを付添い歩む父親のような気持に変化…


小説を読んでいる時に、ワクワクしているというのは、
作者はどんな思いがけない展開で、予想外な方向へ連れていってくれるのかという楽しみ・期待感だ。
偶には当然、期待ハズレもあるけど、ワクワクしたいから、
少し不思議で奇妙なストーリーに出遭いたく探して(期待して)、色々挑戦し紐解く。
読み応えがあったという読後感・満足感を追い求めて。


これが現実世界の出来事だと、
小説のようにページをめくると、展開の先が判るワケでもないし、
読み急ぐこともできない。
大谷翔平くんの毎日の挑戦の積み重ねを、
色んなネットニュースで確認し追感するしかない。
健志のように
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《3/8追記》
△梶尾真治「猫の惑星」(PHP研究所) 少しネタバレ
声変わりする頃に喪失する少年たちの超能力を研究する施設
イクオ(190号)は仲間と二人で初仕事…どうも超能力を使った暗殺!?らしい
超能力の弱くなった仲間は"卒業"して突然研究所から居なくなった。
ある日イクオは、頭の中に話しかける猫の声が聴こえた。
研究所に疑問を感じ始めていたイクオと猫たちは
伝説の"猫の王"を探して研究所を脱出することに…

といった感じで面白く展開していたのだが、
残りページも少なくなった終盤に突如と現れた円盤群(殺戮にのみ関心がある宇宙人??の宇宙船)
ここからあまり面白くなくなった。
"殺戮にのみ関心がある宇宙人??"らしいという設定が陳腐だ。
宇宙人に何らかの設定工夫が深みが無いので、ストーリーは平板な活劇になってしまった。
そしい"パパ"のお急ぎ解説…
(追記3/10:この急いだ終結宣言のような展開はガジシン長編では記憶に無い。だから不可解だ。連載中止の通告でもあったのか!?小出しにするつもりだった伏線などをまとめて解説するしかなかったのか!?連載長編を突然どう閉じてラストとするかは、連載作家の技量が試されているとするのなら、無難なラスト展開なのかな)
"猫の王"の謎はまだ残っており、イクオたちと猫たちの旅は続く…でエンドなのだが…残念
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2018年02月26日

★驚いた!!遂に…少し寂しい「電子コミックス販売額、紙の単行本を初めて逆転」!!全国出版協会調べ《3/5追記》製紙業界は!?

いつかそんな時代がやって来るだろうとは思ってはいたけど…
iPADなどがあれば通勤・通学の途中で読めるし
印刷した紙の本のように嵩張らないし、部屋の保存スペースにも困らない。
ベッドの中で、ページをめくって読み進むという楽しみ、数ページ前をちょっと戻って再確認も
全てがiPADの画面操作となるのだ……
紙育ちのオジサンとしては少し寂しい
iPADもスマホも持っていないオジサンの愚痴かな…
★電子コミックス販売額、紙の単行本を初めて逆転***YOMIURI ONLINE 2018年02月26日
http://www.yomiuri.co.jp/culture/20180226-OYT1T50042.html

★2017年の出版市場発表 紙+電子で4.2%減の1兆5,916億円、紙は6.9%減、電子は16.0%増***公益社団法人全国出版協会 2018/2/25
http://www.ajpea.or.jp/information/20180125/index.html
「コミックスは人気作品の完結や映像化作品の不振、新規ヒット不足などから低迷、電子コミックへの移行も進んでいる模様です。」
「電子コミックは続伸していますが伸び率は縮小。値引きキャンペーンや無料試し読みなどを各社がこぞって行っているため飽和状態となりつつあります。」
「なお、本レポートの詳細は、『出版月報』2018年1月号(1月25日発行、頒価2,160円)に掲載しています。」

詳しいことは「『出版月報』2018年1月号」を読んだ方の記事を待つこととしましょう。

《追記》
マンガとか小説の単行本だと友達との貸し借りができるけど、
電子書籍って、貸し借りはできるのだろうか!?
単行本だと古本屋に売ることが可能だけど、電子書籍は!?
古電子書籍の売買市場があるとは思えないし…
古本屋やネットで売れる単行本の購入よりは高くつくということか!?
古本価格の高いものだと電子書籍の方が安く済みそうだという魅力はあるものの…
色々考えてしまい電子書籍をまだ買ったことは無い、まだ躊躇っている。
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《3/5追記》
★紙はもう必要ないのか!? 紙離れで苦境にあえぐ製紙業界***3/5
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180305-00010000-nkogyo-ind
★2018(平成30)年 紙・板紙内需試算報告 (日本製紙連合会) (PDF資料/平成30年1月22日)
http://www3.keizaireport.com/report.php/RID/332079/
「2018年紙・板紙内需試算 増減要因 マイナス要因
2.情報・広告分野を中心に電子化の影響
・商業印刷、出版印刷向け等の減少
・企業や自治体等のペーパーレス化(コストダウン強化による使用量の減少)
・スマートフォン等の利用拡大(コンテンツの充実)」

(業界語句の定義は不明だが、書籍・雑誌に関係ありそうな「印刷・情報用紙計」は、がた減り)
紙実績推移.JPG
(紙媒体の需要が減ると紙そのものの需要が減るという当然の帰結か)
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2018年02月11日

★《part3その3》「「著作権を考える会」の運営費」を考えた(妄想もした)、(少しだけ「ねずみとり」)《3/20追記》海賊版サイト

(考えたキッカケ)
一昨々日の寝酒は残っていた少しで我慢
一昨夜は酒の買い置きがゼロで寝酒は無し(寒いと近くのコンビニも面倒)
昨夜は、食料まとめ買い出しで日本酒も、寝酒を早めに開始
今朝は目が覚めて、クリスティーの戯曲「ねずみとり」の途中から開始した
ふと「著作権を考える会」の経費のことを考えていた。
そこでトイレのついでに机に向かい、気にかかった経費の項目をメモした。
それから、「ねずみとり」の続きにとりかかり終了。
犯人とその姉は途中で予想していたけど…
また姉が弟のクセに気付くシーンは、読み返してやっと判った。
モリーの過去と少佐!?は意外だった。
だからネズミの三匹目が誰か!?ではちょっと驚いた。
また二人の不審な行動が"プレゼント"だったとは…ラストも良い。
戯曲上演のロングランも頷ける、どんでん返しの脚本だった。
あの「検察側の証人」には敵わないけど…
読み終わってから考えたのは「ねずみとり」を読んでいる最中に、
何故急に「著作権を考える会」の決起集会の会場費などが気になったのだろう。
文庫を少しパラパラしても、「ねずみとり」で金銭が話題となるのは、
民宿の宿泊代が一週間で7ギニーということだけ。
どうも連想のキッカケは「一週間で7ギニー」しか思い当たらない。
人間の連想って不思議だから、本当は何がキッカケだったのかは不明だ。

(本題に入る前段)
起きてから、この文章を打ち始めたが、次のことを思い出した。
先日1/23に次のブログ記事を書いたが
★論文不正問題で「山中所長、辞職の可能性に言及」(山中伸弥/iPS細胞)
http://yumenoya.seesaa.net/article/456395102.html
【1/25共同通信騒動勃発】と私が名付けた事件があった。
共同通信がネット記事を差し替えて炎上した事件だ。
気になる方はサイト内の別ページ【1/25共同通信騒動勃発】部分へ飛ぶ
今さら遅きに失したとの思いはあるが、
ネット検索で探し、「CompleteGetter」を入手
サイト「21世紀のコミック作家の会」を根こそぎダウンロードした。
(CompleteGetterは使い易くて速いフリーソフトでした)
これは念のためで、マスコミは一応疑ってかからねば、です。
色んな情報雑誌を出している出版社もマスコミの仲間
もし一部を書き換えられたら、ニュアンスが変わることもあるし、
もし一部を削除されたらば、確認する手立てが無くなるから…
(ダウンロードしたものをざーっと確認したら、「トピックス?」コーナーとそこに設置されていた三つの声明文がリンクから消えたようだ)


やっと本題です
★21世紀のコミック作家の会
http://www.comicnetwork.jp/index.html
「著作権を考える会」の経費で最初に考えたのは、
決起集会を開いた会場の借上げ料はかなり高いぞ、何百人も集まるのだから…
入会金とか会費は!?(会への入会コーナーでは一切触れていない)
浮かんだ色々な経費とは
案内文の郵便料
呼びかけ人の連名による決起集会の案内手紙
まさかハガキは無いだろうから、80円×千名として郵便代が8万円
マンガ家の住所は出版社が押さえているから心配ないけど
まさか出版社の封筒は使えないから市販の封筒を利用。
差出人として呼びかけ人連名のゴム印ぐらいは必要だ。
迷惑なセールス手紙と混同して捨てられたら困るから。
切手貼りは面倒だから、一括別納の扱い。
案内文のコピー、その封筒入れなどは出版社のアルバイトかな
専任の事務員が居るとは思えないけど
もし忙しい時期だけ、専任を置くとしたらFAXのある法律事務所しかない。
問い合わせ先の特別回線電話番号(今はもう無い)も法律事務所と思われるから。
そうなれば、バイト料の人件費が必要となる。
特別回線の電話料金は弁護士代に含めるか(受信専門なら基本料金のみ)。

会場借上げ料
平成12年4月26日 設立総会
何百人ものマンガ家が集まるのだから、広い会場の借上げ料はかなり高そう。
誰が出席したかをチェックする出版社の編集者の人数もバカにならない。
もし出版社に対応可能な広い会議室があったとしても、
黒子に徹したい出版社の会議室は利用したくないだろう。
相場は知らないけど、10万円とか…

大手3社、小学館(千代田区)、講談社(文京区)、集英社(千代田区)
たくさんの編集者も駆けつけるのだから、会場は千代田区が望ましいかな(妄想)

平成13年10月25日 第1回会員総会
平成14年12月20日 貸本業組合と協議開始
平成15年1月22日  第2回会員総会
等々、会場借上げ料が発生していそうだ。
「貸本業組合と協議」の時点ならば、出版社の会議室の利用もあり得る。
多数の雑誌でのアピール文の掲載で、出版社が応援していることは周知の事実なのだから。

呼びかけ人・理事は手弁当かな
普通ならば、会合があれば、日当、交通費などが発生するものだが、御大は手弁当か
結婚式披露宴やクラス会の発起人ならば、そうしたものだけど。
でも矢面に立つのは「著作権を考える会」なのだから、
理事ともなれば、出席してくれという(矢面が居ないと困る)会合も増えただろう。
それらも自己負担の手弁当ではキツイかな

弁護士料
最初のアピール文(平成13年5月2日)から連絡先はずっと同じ法律事務所
その法律事務所にあったらしい特別回線の電話番号はもう無いけれど、
入会申し込みのFAX先は今も同法律事務所だ。

第3弾のアピール文まで矛先の対象となっていたのは、新古書店だった。
ド素人の印象では、その時には、「業務妨害罪」「信用毀損罪」などで新古書店から訴えられて、
係争となる可能性もあったから、それらに強い法律事務所を選んだのか。
出版社は、雑誌の記事や単行本の記載内容を巡って、
「名誉棄損」などで結構訴えられているから、
この分野に強い人と顧問弁護士の契約をしているのであろうから、
顧問弁護士の所属先の法律事務所が「著作権を考える会」も引き受けたと想像するのが妥当かな。
当然ながら、著作権にも強い法律事務所が望ましい。
でも何かコトがあった時の顧問弁護士料金て結構高そう。
幹事役出版社の顧問弁護士が横滑りかな?(ついでに幹事役出版社の持ち?)

そこでフト思い出したのは、出版社が起訴した例
★弊社が韓国において「オールド・ボーイ」制作会社を提訴した件についてのご説明***双葉社(2009年6月のこと?)
http://www.futabasha.co.jp/introduction/old_boy/
出版社の訴訟例はあまり記憶に無いので…狩撫麻礼作品の宣伝を兼ねて

ネットのサイト
2005/4/12 「21世紀のコミック作家の会」公式サイトをオープン
何処かの間借りで無ければ、レンタルサーバーの利用料が発生する。
必須なのは、独自ドメインの登録料と毎年の更新料
ネットで調べたら、「.jp」はそれぞれ2,480円になっている。
私は、もったいないので、独自ドメインを取得した経験は無いけど、
すごく高価な経費というわけではない。

会費
私が想像しただけでも、上のように色んな名目で会の活動費がかなり必要となる。
でも会費について触れた記事は見つからない。
総会では報告されているのかも知れないが…

会サイトのデータによると、2016年11月9日現在で
正会員:約760名(漫画家・原作者・プロダクション)
賛助会員:出版社15社
普通なら入会費と年会費の定めがあるものだ。(会サイトに記載無し)
マンガ家などの正会員は、例えば500円とか、安くても構わない。
マンガ雑誌やマンガ単行本で儲けているであろう賛助会員(出版社)には
たっぷりと負担していただく。
例えば大手は30万、小規模なら10万とか…
電子書籍のサイトも色々増えたとは言え、
紙の印刷媒体が主流なのだから、応分の負担で応援するのが当然だと思う。
また、今後ともマンガの著作権で問題が発生した時に、
声明の発表などでまず動くのは「著作権を考える会」となる。
そんなまさかの時のためにも、繰越金が必要だ。
繰越金が足りなくなったら、賛助会員の会費を増額する。
会のサイトで詳しく書く必要は無いけれど、
収入(会費など)、支出(活動費など)、繰越金などには興味がある。
総会では、運営費などの内訳などについては報告・説明されているのだろうか。


でもこれはあくまでも真っ当な会費運営を想定した場合
会費での妄想
ひょっとしたら、総会では、具体的な活動の報告や新会員の入会報告などだけかも…
という疑念が残る。
「著作権を考える会」設立の決起集会(平成12年(2000年)4月26日)が
マンガ家・佐藤秀峰さんがホームページに書いた雰囲気だとすると
裏の真発起人は黒子の出版社たちで間違いない。
すると「著作権を考える会」が正式に定めた会費の規定はあるのだろうか。
幹事である出版社が賛助会員(出版社)から申し合わせの賛助金を集めて管理しており、
「著作権を考える会」の理事(マンガ家)たちは金銭管理に一切タッチしていない可能性が…。
サイトを見る限り「監事」役は居ない。
つまり監視する金銭の動きは「著作権を考える会」に無いから、「監事」役は不要だとなる。
賛助会員(出版社)の賛助金で運営されているとすると、
正会員の会費は0円かも知れない。


正会員の会費がタダで運営されている任意団体「著作権を考える会」とは!?!?
ネット話題になっていない金銭に関わる疑念を抱えたまま……
これで「著作権を考える会」に対する私のわだかまりは全て吐いただろうか??
今度こそこれで最後としよう(したい)。(いつもと同じラストの繰り返しだ!!)
なかなか解放してくれない「21世紀のコミック作家の著作権を考える会」なのだ!!
やっぱりマンガファンにとっては、それだけ大きな事件だったということなのかな。
(16年も前のことを清算するのに必要な手続きなのだろうか)
(映画を視たり、小説やマンガを読んだりする方がよっぽど意味があり前向きなのに)
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《追記2/13》昨日2/12調べていたら
★日本漫画家協会に入ろう!(「日本漫画家協会」の事務局スタッフA)
http://jca.j-comi.jp/
「入会の際は、正会員では年会費が2万円、入会時には入会金が1万円かかります。」
これが普通だよね。
申し込んだ後に、誰だって料金の額で揉めたくは無い。
これが会の"胡散臭さ"のひとつだ。FAX連絡先の在り処も……
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《3/20追記》「この記事を読むまで海賊版サイト「漫画村」の存在を知らなかった」記事から到着
昨日投稿した別ブログの記事
★この記事を読むまで海賊版サイト「漫画村」の存在を知らなかった!!日本漫画家協会の見解***2018/03/19(月) 19:30:38
http://yumenoyamemo.blog.fc2.com/blog-entry-257.html
本来であれば、設立当初に「21世紀のコミック作家の著作権を考える会」を名乗っていた
「21世紀のコミック作家の会」が何か声明を出すのが普通のはずと思うのだが、何も動きが無い。
http://www.comicnetwork.jp/
が日本漫画家協会は2月13日に次の見解を出している。
★海賊版サイトについての見解***日本漫画家協会2018年02月13日掲載
https://www.nihonmangakakyokai.or.jp/?tbl=information&id=7015
今さらだが、「21世紀のコミック作家の著作権を考える会」は
出版社界がアリバイ作りに作った「考える会」だったことを今回また裏付けているも同じ。
"アリバイ"だから「考える会」のサイトを消すワケにも行かず、
だから今回のような海賊版サイトでマンガ家の「著作権」が話題になっていても、無言…
サイト「考える会」の存在そのものが齟齬(そご)を露呈する元凶になっている

「考える会」構想の当初に出版社たちは、まっ先に「日本漫画家協会」に声をかけたが…
古本屋とマンガ喫茶では賛同を得られなかったので、苦肉の策として、
あのアピール文をマンガ雑誌に掲載するしか無かった…
という経過と背景がまた露わになったように感じる。
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ラベル:マンガ 権力
posted by yumenoya at 19:55| Comment(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする