2017年07月29日

◎諸星大二郎の回文漫画「加奈の失踪」、諸星さんの新たな一面を見せる実験マンガ

一昨日7/27は「完本・寺内貫太郎一家」などを返した時に、
3冊のSFアンソロジー(文庫)を借りて来た。
「折り紙衛星の伝説―年刊日本SF傑作選」(創元SF文庫/2014年の日本SF短編から)には
私の好きなマンガ家2作品が収録されていたので、まずはマンガだけを読んだ。

星野之宣「雷鳴」38ページ
竜脚類(恐竜)の特異な肉体構造についての推理ドラマ。
な〜るほどネ

諸星大二郎「加奈の失踪」10ページ(『新装版 栞と紙魚子2』に描き下ろし収録)
どこがSFなのと思いながら読み進む、けどセリフも変だし…すると
最後ページの下欄「↑この漫画は回文になっています。ここから逆さに読んでみてください
回文ってどういうこと!?!?

セリフを少し対比してみると下のようになりました。(諸星さんの悪戦苦闘が…)
「今栞(いましおり)……」「ワオ!」「加奈(かな)は?」「来るわ」「花(はな)か」「く……」「かっこいい」
(ラストから逆に)「おしまい」「おわり?」「加奈(かな)は悪(わる)くはなか[った]…」「いい骨格(こっかく)」
(一番大きなコマの回文)魚籠の中に加奈の首(びくのなかにかなのくび)

このセリフの作成難度は半端じゃないよー!!
さらに絵になって一応ストーリーとしても繋がらないと……
苦労のほどは現物の作品で確認願います。(買うか借りるか…)

「栞と紙魚子」って、とぼけた味のちょっと怪奇なシリーズものだが、
回文漫画という実験が評価されて本アンソロジーに収録されたのでしょう。
これがSFかどうかは、諸星ファンにはどうでも良いことだ。面白ければ
これを読む機会(出合いの場)を提供してくれた編者さん達に感謝です。

回文のセリフとそれをコマでどう繋ぐかで悩んでいる諸星さんを想像すると
微笑ましくって、諸星さんにこんな一面があったとは……
結構馬鹿々々しくって面白い作品だから、諸星さんイメージとのミスマッチがイイ

マンガの次に取りかかったのは別の文庫「日本SF短篇50 V」
実は「日本SF短篇50」V:日本SF作家クラブ創立50周年記念アンソロジー」を書くつもりで、
パソコンに向かって打ち込み始めたのだが、
先に読んだ諸星大二郎「加奈の失踪」を避けては進めないなということになった。

粒ぞろいで驚いた「日本SF短篇50 V」については、次回に回すこととした次第
その次回はいつになることやら、ほんとうに訪れるのか
面白い作品集を紹介するのって結構大変
読みたくなるように書かないと紹介する意味は無いから
返却までには何とかしないと
posted by yumenoya at 11:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月26日

◎小説「完本・寺内貫太郎一家」(向田邦子ほか)とTVドラマ、「続・寺内貫太郎一家」、樹木希林(悠木千帆)ファンも是非に《7/27追記》樹木希林のジュリー〜動画

TVドラマ「寺内貫太郎一家」(1974年1月16日〜同年10月9日)は学生時代に何度か視たことがある。
悠木千帆(樹木希林)演ずるばあちゃんが、沢田研二の大きなポスターの前で「ジュリー!!」と叫んでクネクネ(身悶え)する定番シーンが好きでした。
 (この「寺内きん」というキャラは今読んでも光っています)
 (向田邦子の創造したキャラを、悠木千帆の怪演がパワーアップしてその存在感を累乗高めた)
また定番は小林亜星の親父と西城秀樹の息子との食事時の喧嘩シーン
女性陣は喧嘩が始まると「またか」と速やかにテーブル(ちゃぶ台/卓袱台)を移動する。
この移動が間に合わないとテーブルはひっくり返されるのだ。
 (アニメ「巨人の星」の一徹か??)
篠ひろ子演ずる小さな飲み屋のママは色っぽかったなあ。
その頃、このドラマの脚本家・シナリオライターは誰なのとは全く意識していなかった。

サラリーマンになってからは、学生時代以上にテレビドラマとは疎遠になったけど、
意識して視ていた脚本家とドラマは、早坂暁(夢千代日記)と
倉本聰(うちのホンカン、前略おふくろ様、日曜劇場の単発(幻の町など))
山田太一(男たちの旅路)ぐらいか。
だからあの「北の国から」はもちろん、話題となったTV連続ドラマは全て観ていない。
そもそも毎週と言われても…ビデオを買ってから録画したとしても…
私の生活には合いませんね。
今少し気になるとしたら、マンガ原作者・狩撫麻礼の作品がTVドラマ化される時ぐらいだ。

TVドラマとはあまり縁がなかったので、
向田邦子という名前を少し気にするようになったのは、
亡くなってかなり経ってからだと思う。
評判がすこぶる良いので、ドラマのシナリオなどをやっと買って読むようになったけど、
あまり私の好みではないなとずっと感じていた。
感性とか人生観とか人様々ですから受け止め方にズレがあるのは当然。
「寺内貫太郎一家」だけは少し違う印象だった。

向田邦子さんをブログで記事にしたのは、古本通販リスト以外では、たった3回。
★「言語によるバーチャル・リアリティ」落語、面白かった本・TV番組・映画ことなどをまとめて***2006年09月03日
http://yumenoya.seesaa.net/article/394425551.html?1501065834
 ●8/27NHK教育 劇場への招待「びっくり箱−姉妹編−」
★最近読んだ本から PART1***2006年10月19日
http://yumenoya.seesaa.net/article/394425560.html?1501065524
 ●向田邦子「愛という字―東芝日曜劇場名作集 (向田邦子・脚本のTBS・TVドラマを中野玲子が小説化)」ラインブックス
◎松本清張/向田邦子「駅路/最後の自画像」(向田による脚色/ネタバレ有り)五つ星☆☆☆☆☆***2017年07月01日
http://yumenoya.seesaa.net/article/451392652.html?1501066025

小説「寺内貫太郎一家」はかなり前に読んだはず(文庫版)だけど、
今回取り上げる「完本・寺内貫太郎一家」のあることを最近まで知らなかった。
あの「寺内貫太郎一家」の続きが読めるぞと図書館から借りてきたが面白かった。
この「寺内貫太郎一家」シリーズはまさに私の好みでした。☆☆☆☆☆
寺内貫太郎1.jpeg
寺内貫太郎2.jpeg
寺内貫太郎3.jpeg
「完本・寺内貫太郎一家」の奥付によると2013年の発行とかなり最近の話。
文庫版小説「寺内貫太郎一家」は1983年ですから30年以上のブランク。
 (初出の単行本書き下ろし(1975年)からだと40年以上)
それを烏兎沼佳代さんの構成により完本として小説が完結したとのこと。
 (書誌一覧によると、「小説新潮」(2012〜3)に12回連載)

図書館から借りてきて最初に読んだのは
「続・寺内貫太郎一家(13〜24)」(原作・向田邦子/構成・烏兎沼佳代)
次に読んだのは、ほとんど忘れてしまっている
向田邦子「寺内貫太郎一家(1〜12)」(小説家デビュー作/1975年)
笑えてホロッと泣ける良質の家族ドラマです。
会話(脚本ならセリフのキャッチボール)が、独白(モノローグ)が今さらだけど秀逸
その微妙な間と反応が笑わせ泣かせる。

今まで向田邦子作品と縁が無かった方にはオススメです。
まずは古本屋で文庫版を…(失礼、文庫まだ現役でした)
悠木千帆(樹木希林)ファンも是非一読を
今から40年以上も前に樹木希林が演じていた「きん」ばあちゃん!?!?

レンタルDVDを借りることは無いだろうとは思ったけど、
下記サイトにあった情報を使って、小説とドラマとの対比表を作ってみた。
(間違いがあってもご容赦)
★寺内貫太郎一家(ウィキペディアWikipedia)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AF%BA%E5%86%85%E8%B2%AB%E5%A4%AA%E9%83%8E%E4%B8%80%E5%AE%B6
検索結果: 寺内貫太郎一家(各話の短い解説付き)
http://www.catalina-ponor.info/page/2?s=%E5%AF%BA%E5%86%85%E8%B2%AB%E5%A4%AA%E9%83%8E%E4%B8%80%E5%AE%B6
http://www.catalina-ponor.info/?s=%E5%AF%BA%E5%86%85%E8%B2%AB%E5%A4%AA%E9%83%8E%E4%B8%80%E5%AE%B6
なお一枚の画像に収めるため、文字の大きさは小さくしてあります。
寺内貫太郎一家.JPG

貫太郎の娘・静江の結婚にまつわる大事なエピソードは小説化されていると思うが、
小説化に漏れたエピソードの補完小説集の予定はないのでしょうかね。
小説新潮さん、烏兎沼佳代さん
私は元版の映像よりも小説形式の方が好きです。
シナリオならもっと望ましい。

念のためアマゾンを検索したら、
Kindle版の「寺内貫太郎一家上巻 向田邦子シナリオ集 (TVガイド文庫) 」と
「寺内貫太郎一家下巻 向田邦子シナリオ集 (TVガイド文庫)」(第21話から39話)があった。
Kindle版は各1080円、対応の無料アプリをダウンロードして閲覧
「無料サンプルを送信」をクリックしたら、ちゃんと読めました。試し読みはOK
全39話が2160円で、いつでも何回でも読めるのなら安いかな……
まずは13話分が小説化されていない「上巻」がお得…

(読み直すとキリがないので、投稿してから寝酒を呑みながら推敲します)
書いていなかった事を一杯やりながら今思い出した。
向田邦子さんは何故この小説の続編を書かなかったのだろうか。
小説のラストは静江の結婚なのに…
向田さんの中ではシナリオを書いた時点で既に完結している。
それを蒸し返してまた文字(小説化)にするぐらいなら
私にはまだまだ新たに書きたいことがたくさんある、ということなのでしょう。
アイディアは色々あるけれど、カラダはひとつ…

(更に一杯やりながら)
漫才やコントだと舞台は何度もあるから、何度でも推敲できる。
テレビドラマも映画も一回こっきり。
マンガだと手塚治虫さんのように単行本の都度、書き直す人がいる。
小説でも単行本収録の時に、文庫化の時に書き直す小説家がいる。
映画監督だと一部撮り直しとか、監督カット版なんていうのもあるけど、
脚本家ってどこでどうケリをつけて渡す完成稿とするのでしょうか。
あそこはこうすれば良かったと後で思ったら、監督や演出家に進言するのでしょうか。
撮影に立ちあっていて、セリフを変えられて進行していたら、文句はいうのでしょうか。
現場での変更は当たり前だから、脚本決定稿と実際の朱書き実際稿とが存在するのは普通なの!?
となると昔のキネマ旬報に掲載されていた実際の映画で文字起こしのストーリーの会話は貴重?
今はDVDで何度でも繰り返し確認できるけれども…
セリフを変えると怒る脚本家が居るという記事を読んだ記憶もあるが
会話(台詞)での言葉の表現(言い回し)で監督に物申す、異議を申し立てる脚本家って実在するのか!?
微妙なニュアンスを表す言葉、
撮影現場での流れの中での相応しいと感じた言葉が生き残ったのだろうと思うが
現場ってどうなのでしょうかねー

と酔っぱらうとしつこくって嫌ですね、今夜はこれまで
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《7/27追記》YouTubeにあった樹木希林「ジュリーに愛を叫ぶ!!!」シーン様々
posted by yumenoya at 23:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月01日

◎松本清張/向田邦子「駅路/最後の自画像」(向田による脚色/ネタバレ有り)五つ星☆☆☆☆☆

2週間前の6/16(金)に、松本清張の短編集などを返却した時、
折角来たんだからと松本清張の単行本コーナーを一応確認したら、
向田邦子と連名の「駅路/最後の自画像」(新潮社/2009)という
原作短編と向田邦子脚本とを収録したものが見つかったので借りて来た。
今日6/30はその返却日だったので、図書館へ行ったら休刊日で(返却ポストへ)
「完本寺内貫太郎一家」を借りるつもりだったのに…残念

「駅路/最後の自画像」については、早くに書きかけていたのだが、
今日は返却前に目次やシナリオのキャストなどをスキャンしたので、
記憶で書き進みまとめることとした。
(記憶違いはご容赦を、当初はシナリオを確認しながら進むつもりだった)

「駅路」は学生時代に読んだ傑作短編集(新潮文庫全6巻)に収録されていたはずだが、
そのストーリーの記憶は全く無い。
これは先日読んだ宮部みゆき選全3巻には収録されていなかった。
元々テレビドラマはあまり観ていないから、テレビドラマはもちろん
シナリオ「最後の自画像 「駅路」より」の存在も知らなかった。
向田邦子の脚本はいくつか読んでいるが、この「最後の自画像」は記憶に無い。

松本清張原作短編と向田邦子脚本とを比較して読めるのは面白いぞ。
興味は向田邦子さんがどう料理して自分の作品としたかだ。
原作に忠実に映像ドラマ化するのでは、脚本家もつまらないだろう。
当然、それを撮る演出家も面白くないだろうし、
文字で読む読者もあまり楽しめないシナリオ作品となってしまう。
脚本家は原作小説家を唸らせる新たな作品としたいはず。
敬意の伴う創作は互いに手応えのあるキャッチボールとなるはず…
結論を先に書いてしまうが、この意味ではとても読み応えのある真剣勝負でした。

原作とその脚本とが一緒収録というのは贅沢な構成と思いますが、
この松本清張&向田邦子となると、最高レベルのジョイントです。
こんなスゴイ組合せの本が他にもあるのだろうか!?!?

私が読んだ夏樹静子の「短編小説と脚本を併載した出版界初の作品集」は下記ブログで紹介
★最近読んだ本などから***2006年07月27日
http://yumenoya.seesaa.net/article/394425541.html
「やはり並べて読むと、原作と映像化されるドラマは全く別物なんだなということが良くわかります」
私が読んだのは、アマゾンによると「夏樹静子サスペンス劇場―テレビドラマ化推理小説集 (光文社文庫)」の新書版かな。

さて、まず原作短編「駅路」から取りかかり、次に脚本を読んだ。

書きかけた当初は、ネタバレをしっかりするつもりだったが、
アマゾンでも安いので、興味が湧く方には古本か図書館で是非とも比較していただきたい。
原作ものがあまり好きでなかったらしい向田邦子さんの工夫どころ、
そしてそのTVドラマには原作者・松本清張さんが小説には無い役どころで出演…
特殊な構成の単行本で、面白さとワクワク度は今年ピカイチクラスの本です。
https://www.amazon.co.jp/%E9%A7%85%E8%B7%AF-%E6%9C%80%E5%BE%8C%E3%81%AE%E8%87%AA%E7%94%BB%E5%83%8F-%E6%9D%BE%E6%9C%AC-%E6%B8%85%E5%BC%B5/dp/4103204389/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1498833049&sr=1-1&keywords=%E9%A7%85%E8%B7%AF%EF%BC%8F%E6%9C%80%E5%BE%8C%E3%81%AE%E8%87%AA%E7%94%BB%E5%83%8F

「駅路/最後の自画像」(新潮社/2009)の画像
駅路1.jpeg
ここでページ数の確認
駅路2.jpeg
短編小説は31ページ
脚本は86ページ
(会話が主だから、盛り込める情報量は多くて脚本家の腕の見せ所、攻め箇所)
(短編小説には雑誌掲載の原稿用紙の枚数制限があるので書けない設定も多い)
小説にまつわるエピソードもドラマ化のまつわる話も興味深い。
◆清張先生と「駅路」のドラマ化、向田さんのこと
近藤晋(元NHKプロデューサー)
◆向田邦子とドラマ「最後の自画像」
烏兎沼佳代(編集者)(うとぬまかよ)
※配役と役者
駅路4.jpeg

短編小説を読んで気になっていたのが、
旅行から戻らない行方不明失踪人(家出人捜索願い)の届け出で警察は動くかな!?だった。
旅行には大金を持って出ていたらしいけど、
(女がらみの)単なる家出の可能性はあるし、
大金目当ての犯罪に巻き込まれた可能性があるとしても、
それぐらいで警察は動かないだろう、とまず疑問を感じていた。
向田邦子さんはさりげなく刑事の会話を挿入した。
北尾(若い刑事)「吉武部長の親戚かなんかですか」
呼野(年配の刑事)「親戚の親戚」
この二行で私の疑問は氷解しました。
さりげない会話で展開初期に開示されると、読者は余計な疑問を抱えずに読み進めます。
(向田邦子さんも同じ疑問を感じたのでしょう)

《ここからは薄めのネタバレ有り》
原作には無い呼野刑事(年配、失踪人に近い年齢)のシーン
ゴーギャンの画集の購入
それを自宅(押入れが書斎)で読む呼野刑事とその家族環境
これで推理する刑事の人物にずっと深みが出ました。
そしてキーワードとなる絵のゴーギャンの生涯についても

原作では失踪人の愛人だとして刑事が下宿先を訪ねたら
その福村慶子が既に亡くなっていたけど、
TVドラマシナリオでは福村慶子は上京したらしく不在。
小説で死んでいたヒロインが、実は生きていたんですという脚色はスゴイ
その生きていた新設定のドラマに出た松本清張もスゴイけど…
福村慶子の女友だちの赤ん坊連れシーンも
更に失踪人の妻とのツーショットも

こうなると大金を巡る犯罪だったのかと思っていたのが
子どもが大きくなって独立し、退職して第二の人生を決断した男と
その中年男を巡る女の戦いドラマになってしまった!!!!

この読み比べは、是非ともやってみなくっちゃ
プロの対決です。

いつか縁があったら、動画を視ることもあるかも
取りあえずは文字で十分です

《いつか追記予定》何故この手にワクワクするのか、どうして面白いのか!?
posted by yumenoya at 01:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月22日

◎松本清張の短編小説(森鴎外の「小倉日記」に関連した3作品(或る「小倉日記」伝/鴎外の婢/削除の復元))、酒を呑みながら何度も補筆しもはや午前5時を過ぎた

古本で宮部みゆき責任編集「松本清張傑作短篇コレクション 全3巻」(文春文庫)を買ったのは3月。しばらく積んであったが、最近やっと読んだ。まだ上巻収録の昭和史発掘「二・二六事件」(50ページちょっと)は残っているが、軍部内での思想的対立などの知識が全く無いので、読む気にならない。興が乗らないから読まないかも。

松本清張の作品は、学生時代に新潮文庫の傑作短編集の一冊を読んでから気に入り全6巻を揃え、サラリーマンになってからも未読の文庫短編集を古本で見つけると買って読んでいた。元々短編小説が好きなので、長編はほとんど読んでいない。題名で読んだ記憶があるのは、「ゼロの焦点」「小説帝銀事件」「神と野獣の日」「霧の旗」「西海道談綺」「砂の器」ぐらいかな。「西海道談綺」は21世紀になってから半村良の伝奇小説のようなものを求めて…、日本映画はほとんど視ないのだがたまたま「砂の器」を観てから初めて読んだのだと思う。映画の導入部がとても印象的だったので。それが10年前頃だとして、それ以来ずっち松本清張作品とは全く縁が無かった。
短編好みの私としては、長編には作り物の臭いがして面白くないことが多いのと、寝る前のベッドでの読書が一番好きなので、面白くて短いほど歓迎である。もっとも読み応えがあるのは、眠れないほど面白くって徹夜したくなるほどの長編が最高だ。けどそんな長篇は滅多に出遭わない。半村良さんの伝奇を追いかけていた頃がピークだろうか。平井和正のアダルト・ウルフガイの時期もあった。ワクワクして追ったのは笠井潔のヴァンパイヤー戦争シリーズが最後だろうか。

今年になって目に留まった古本は、宮部みゆき責任編集「松本清張傑作短篇コレクション」だった。宮部みゆき作品はSFっぽい長編数冊と古本屋が舞台の「淋しい狩人」ぐらいしか読んでいない。けど何冊かの宮部みゆき編アンソロジーは面白かったので、「松本清張傑作短篇コレクション」は即決でした(松本清張作品は全て引越しダンボールに入ったままなので)。宮部みゆきさんが何を選び、どんなコメントをしているかも気になったので。

「松本清張傑作短篇コレクション」で一番面白かったのは、巻頭の作品「或る「小倉日記」伝」で次が「削除の復元」。どちらも森鴎外の「小倉日記」に絡んだ作品だがいわゆる推理小説ではない。

45年も昔の学生時代に「或る「小倉日記」伝」を読んだ時には、いったい何を感じながら読んでいたのだろうか。色んな経験をした65歳だから判り「或る「小倉日記」伝」が一番良かったと思っただろうけど、学生時代だと「西郷札」の方が面白いと感じていたのだろうか、二十歳ぐらいの私に「或る「小倉日記」伝」が読み込めたとは思えない。当時の新潮文庫版6冊がダンボールから出てきたら、目次ページには◎◯△の評価マークがあるはずと少し気になっている。

他の短編が気にかかったので、今日は図書館へ行き、松本清張全集(全38巻、文藝春秋)の短編巻(35と38)2冊と「鴎外の婢」を収録した第10巻を借りて来た。ついでに宮部みゆきさんが「或る「小倉日記」伝」のコメント薦めていた阿刀田高「小説工房12カ月」(集英社)も借りて来た。

戻り日本ハム戦の開始前に真っ先に読んだのは「小説工房12カ月」で、「或る「小倉日記」伝」に関連のありそうな「松本清張の短編」「ミステリー工房の秘密」。「ミステリー工房の秘密」では、小説の主人公・田上耕作と実在した田上耕作さんを簡略対比しておりました。モデル田上耕作さんに興味のある方は、阿刀田高「小説工房12カ月」をどうぞ。まだ拾い読みの途中ですが面白いエッセイ集です。

次に読んだのは、小倉日記関連らしい「鴎外の婢」。これは途中から殺人事件があったのではと展開していく推理小説でした。
「或る「小倉日記」伝(1952)」「鴎外の婢(1970)」「削除の復元(1990?)」

私は森鴎外作品のファンでは無い。昔読んだのは舞姫、高瀬舟、山椒大夫、ヰタ・セクスアリスぐらいだと思う。だから森鴎外についての関心は別に無い。なのに「或る「小倉日記」伝」などこれら3作品を面白いと感ずるのだろうか。

先に紹介した阿刀田高の「ミステリー工房の秘密」の出だしは
「小説はすべてミステリーである、と、これは私の持論である。」
また松本清張全集第10巻の解説は矢野健太郎「数学と推理小説」では
娯楽を本当に楽しもうと思ったら、相当頭を使わなければならないようなものの方を好む。
数学者には、推理小説、パズル、碁、将棋の好きな人が多い。それが嵩じると、推理小説を書く、パズルの創作、詰碁、詰将棋の問題作成へ

私は小説が好きだし、最近やらないがパズルも好きだったし、たまには数独をやっている。
小説の好みは阿刀田高さんの云うミステリー。奇妙な出来事に捕まったり、どう展開するのか先が気になったり、主人公のキャラが格別魅力的だったり(発言、行動や発想が面白い)、不思議や謎や展開や人物に対する興味が読書の原動力だ。何も小説に限定する必要は無い。知的好奇心から始まる読書も心地よい。
私は映画より小説の方が面白いと感じているけど、読み手の想像力の方が映像より優っていると思っているからかな。

「或る「小倉日記」伝」などの面白さに戻ろう。
こんな興味を抱いた時には、戸籍だったり、当時の地図だったり、誰かの証言だったり、証拠固めが必要となる。田上耕作は森鴎外と関係のありそうな人物を捜して訪問し訊く、森鴎外が行ったかもしれない寺へ行ってみるなど足での捜索。
後述する私の推理劇で活躍したのは、戸籍と旧い当時の地図でした。


私にも謎を前にして興奮(紐解こうと発奮)する性癖があるようで、
突如現れた謎に対する興味(一種の好奇心)の発火が昨年、私に起きた。
色丹島出身なのかという質問があって中学時代の担任先生に突然電話をかけた。(中学を卒業してから50年近くが経っていた)
疑問が一応解けたので、そろそろ電話を切ろうかなと思っていたときに、
先生は子ども時代に、(独身の)私の母に会っていると!?!?!?と吐露……
母は戦前(1940年)に長野から根室(多楽島)へ養女に来たけど、
養女先の祖母の持っていた根室の土地を借りて、
先生の祖父が家を建て、そこから先生は小学校へ通っていたと!?!?
先生曰く、祖父に連れられて家賃を払いに地主の家へ行ったら、
そこに一緒に居たのが私の母だったと!?!?!?

私の推理の顛末は次のブログ記事で
★亡き母の若き日を求めての推理劇は突如開幕した(北方領土・多楽島-1)***2016年04月05日
http://yumenoya.seesaa.net/article/436243471.html
これに付随した推理劇は続き
★ソ連軍上陸後に島を脱出した宿屋の漆塗り朱色お膳セット木箱 その1/写真六葉(北方領土・多楽島-2)***2016年04月21日
http://yumenoya.seesaa.net/article/436932103.html
★ソ連軍上陸後に島を脱出した宿屋の漆塗り朱色お膳セット木箱 その2(北方領土・多楽島-3)***2016年04月21日
http://yumenoya.seesaa.net/article/436952404.html
★第二子を生むため母の実家・長野を目指し秋田辺り(日本海)へ船で決死行!?1945年(北方領土・多楽島-4)***2016年07月06日
http://yumenoya.seesaa.net/article/439769284.html
この当時の構想では、あと2回連載する予定だったが頓挫
当初構想を変更して、あと1回で終了のつもりだが、
これまでのような謎解きの記事では無いことから、
文章としてまとめる意欲と興味が半減してしまいました。
知的好奇心をくすぐった謎は私の中で既に一応完結しているので、
あらためて姉や先生にブログで語る必要は無いし(既に手紙や電話で語っているから)、
なおさら第三者に向かって書く必要があるのだろうかと、面倒くさがりや虫が囁く。

今せっせと書いているプロ野球の日本ハム戦のブログ記事も
これをやっていないと、大谷くん復帰に向けてのボルテージを維持できないのでは…、
という不安が襲ってくる脅迫心から、投稿を続けているような気がする。
勝つに越したことはないけど、ワクワクさせてくれる大谷翔平くんが居れば十分だとも思う。
何せ昨シーズンはどんな面白い小説や映画などよりも、大谷くんの感じさせてくれるワクワク度が一番で毎日のメインでした。
だからこの喪失感は半端じゃありません。カムバックー
(寝酒が進むと大谷くん不在のグチになってしまいま〜す)

さて母にまつわる謎はまだ二つ残っている。
何故母は長野から北海道の東端・根室へ養女に来たのか??
 (根室へやっと着いたと思ったら、行先は船に乗り多楽島だった!!)
もう一つは島を逃げて来た父母たちがやっと定職先を見つけた時の経過??
最初の謎は、母から聞いた記憶が姉にも皆無なので断念
第二の謎は、姉に母から聞いた記憶があるのだけど、
私の推理した当時の状況と合致しないので、二説併記で断念。
これは北方領土そのものとは関係が薄いのでブログ記事にするつもりは最初から無い。

これらすべては私の生まれる1952年の前の出来事で、
証拠や証言などは少ないか皆無かだ。
だから推理というよりは憶測かも。

昨年こんな好奇心に駆られた謎を巡る私の推理劇があったから、
「或る「小倉日記」伝」など「小倉日記」関連3作は、
主人公たちをより身近に感じてとても面白い作品だと受け止めたのだろう。
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《追記》
松本清張の短編「火の記憶」を読んでいる時に想起した一ノ関圭「寒雷」
この「寒雷」については下記ブログで紹介している。
★最近面白かった本から***2005年11月07日
http://yumenoya.seesaa.net/article/394425509.html
主人公が語るのは小学校の中高学年頃の出来事か
「火の記憶」の方は幼く小学校入学前か
どちらも幼い時の母との旅での話
目立つ場面の色はどちらも紅
「寒雷」は放火らしい火事の色
「火の記憶」は大人になってから判明するボタ山の火
どちらも語り手は大人になってからの少年時代の母との追憶記憶
どちらもモノクロ映像のテレビドラマにしたら
夜の火事の炎シーンとボタ山の火シーンだけは紅色にしたいストーリー
そんな連想のつながりでした

松本清張の短編小説は再読も宝のヤマだ
読んだのはかなり昔だからストーリーを何も憶えていない
初めての作品もかなり多いだろうし
こちらも色々経験を積んだオジサンだから、読書印象もかなり変化しているだろう
この「或る「小倉日記」伝」が一番面白かったという歳になっている
松本清張短編だと地元図書館でほぼ読めるはず
その次は小松左京短編にするかな
半村良の伝奇長編は今でも時々読み返しているが
ドストエフスキー長篇に挑戦するには体力が要りそうだから…
再読の挑戦意欲は全く湧かない
娯楽小説じゃない長篇はキツイよなあ
もう朝6時近いのでオヤスミなさい

半村良「平家伝説」を寝床で読み始めていたら、ふと思いつきましてーー
なのでパソコンを起動しその前に
オフクロの息子としては気にかかる
お親父と知り合う前の若きオフクロの面影
それが推理ドラマのエネルギー源でした
急にそれを記しておきたくなったのでございます、チョン
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2017年03月05日

◎最近読んだ野呂邦暢『愛についてのデッサン―佐古啓介の旅 』(古本屋/古書/様々な恋愛)

古本と古本屋にまつわる短編小説の名アンソロジー、紀田順一郎/編「書物愛 日本篇」に収録されていた野呂邦暢作品「本盗人」の出処である連作集『愛についてのデッサン―佐古啓介の旅』を読み終えて、心地よい余韻に浸りました。

『愛についてのデッサン―佐古啓介の旅』は、六つの旅で構成されている。
「燃える薔薇」、「愛についてのデッサン」、「若い砂漠」、「ある風土記」、「本盗人」、「鶴」
主要な登場人物は、古本屋の父が亡くなって引き継いだ若き店主の佐古啓介(大学卒業後は小さな出版社に勤めていた)、その妹・知子(二人暮らしの兄思いで兄留守時の店番はする)、高校時代からの友人・岡田(同じ私大出で文学専攻の大学院生)

若い店主には、色んな依頼があって、本探しや人探しの旅へ、友人探しの旅も父の過去探しの旅も…男と女の恋愛がらみの事件、主人公のつらい恋愛エピソードも、そして古本にまつわるエピソードも…と濃厚な連作集です。

謎と疑問、不思議の織りなすストーリー。だからそれに惹かれて人は本を読むのでしょう。"知的好奇心"に捕らわれて……そんな風に捕まるのは意外と快感!?あの大谷翔平くんのように魅せて欲しい……
本作に限らないが、走馬燈のように過るのは、予備校時代の初恋に始まり、そして四十代の心のときめき(今のところ、これが最後)。私の発端のすべては初恋にあり……

ただこの小説もマンガも映画も、魅力的な美人の女がストーリーのメイン人物で登場します。この小説で普通かそれ以下は店主行きつけのスナックのトンちゃんのみかな。トンちゃんが語る失恋の相手は、店主佐古曰く、ハゲ、チビ、デブ。トンちゃんが嫌いなはずの三拍子揃い。やはり男の主人公が昔思った、今気にかけている女性は、やっぱり魅力的な女でないと、読ませる小説として成り立ちません。だから、『愛についてのデッサン―佐古啓介の旅』も自分のイメージのなかのイイ女を心に浮かべながら読んでいます。映画だと、この女優は俺のイメージじゃないということがありますけど、小説、マンガ、アニメだと、想像するのは勝手ですからねー。その点、実写映画は大変ですねぇー。原作のイメージに合わないと、クソミソ攻撃の恐れがありますから。例えば、三上延「ビブリア古書堂の事件手帖」。
http://yumenoya.seesaa.net/article/419815836.html
私は小説を読む前にTVドラマを数回視てましたから、剛力彩芽とAKIRAに何の違和感もありませんでした。このドラマのイメージで第6巻まで小説を読みましたけど、小説を読みながらイメージしていたのは、剛力彩芽とAKIRAの二人で、セドリ屋は高橋克実でした。だから、これが最初かどうかも判りませんけど、剛力彩芽に対する「嫌い」攻撃は不可解です、私には。


オススメの小説作品としては、まだ3月ですけどこれが今年一番、この半年間でもベスト1のような気がします。難しい言葉は使わずに暖かさが伝わる判りやすい文体というのでしょうか、読み手に色んな事を想起させるストーリーと構成です。もっと早くに出遭っていたかったと感じさせる連作集です。こういう思いがけない出遭いが欲しくって、色んな本を読んでいるような気がします。
1.「燃える薔薇」(長崎)(亡くなった詩人の自筆原稿/古書交換会/他殺か自殺か)
2.「愛についてのデッサン」(店主が想い人(友人岡田の姉)に昔あげた詩集が市に出た!?/スナックのトンちゃん/昔船乗りで世界を巡ったスナックのマスター秋月)(夜行列車で直江津)
3.「若い砂漠」(神戸)(詩集本棚の謎老人/昔流行作家だったが今は屑屋/学生時代の友人鳴海の小説/文学賞)
4.「ある風土記」(京都)(二人が学んだ大学日本史の教授が亡くなった/『出雲風土記註解』豪華特製限定版(ナンバーは30中の2?)/夫人の依頼により隠し子探し)
5.「本盗人」(ケース棚の高価古本が万引き/こっそり返しに来たらしい女子学生/古本通販の発送で郵便局へ/長崎出身)
6.「鶴」(長崎)(父唯一の友人宅で、歌集に父の短歌が!?/何も語らず死んだ父の若い頃を探しに長崎へ/戦前の短歌会/ラストはあの女子学生と会う)
あとがき
解説:佐藤正午(書き下ろし)


野呂邦暢作品「本盗人」については、下記のブログページにもネタバレ注意!!で記してある。
◎古本と古本屋にまつわる小説のアンソロジー(ネタバレも有り)と三上延「ビブリア古書堂の事件手帖」-2017年02月22日
http://yumenoya.seesaa.net/article/447231136.html

★野呂邦暢『愛についてのデッサン―佐古啓介の旅(大人の本棚)』(みすず書房/2006)←図書館で借りた本
★野呂邦暢『愛についてのデッサン―佐古啓介の旅』(角川書店/1979)
みすず書房は2,808円で新刊が入手可

3/7が返却日なのでアップします。
地元の図書館で蔵書していたのは幸い。
いつでも借りて再読が可能です。
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2017年02月23日

◎夭折した村山聖九段の師匠である将棋棋士・森信雄についての記事(Yahoo!ニュースの独自記事)

Yahoo!ニュースというと、色んなメディアの記事を紹介したものを思い浮かべる。私も毎日パソコンを起動して、最初にチェックするのはYahoo!トップのニュースだ。このチェックが終わったら、次にスポーツナビで大谷翔平くんの新しいニュースが無いかを確認する。気になった記事は私のホームページの「2017年大谷翔平くん関連の気になるネット記事にリンク(一覧表)」に追加してアップするのが日課となっている。プロ野球が開幕しないとテレビは視ないしテレビニュースとも縁が無いので、Yahoo!のニュースのチェックはマメにやっている。
http://yumenoyabook.web.fc2.com/ohtani_news2017.html

Yahoo!ニュースには、独自の取材による重厚な記事があることを意識し始めたのは次の記事を読んでからだ。
●兵庫労働局、発達障害の非常勤女性に「いじめ」「虐待」〜前局長ら5人処分 障害者雇用推進の役所がなぜ?-Yahoo!ニュース 2016年10月13日(木)13時2分配信(Yahoo!ニュース編集部)
http://news.yahoo.co.jp/feature/392
(2/24追記:ネットの記事を読みながらこんなにムカついた事は記憶に無い。まだ投稿していない"私の宿題"だが、この記事を読んで即に、私なりに記事の再構成を行い、不明な点はネットで色々調べて補足し、昨年に私の推理はほぼ完成していた。原稿txtの最終更新を確認したら10/26だ。その原稿作成で何度もその記事を再読する必要があったので、その度にムカついていた。あのムカツキはあまり再現したくは無いが、決定稿とするためには、原稿を精査する必要がある。するとまたあのムカツキに襲われる。何とかせねば……自分に対する外堀埋めかな?)

そして今回のような将棋棋士・森信雄を師匠とする一門について取材した記事もあります。読み応えがありました。
◎将棋で不幸になってほしくない――「さえん」師匠が人を育てる - Yahoo!ニュース 2017.2/23(木) 11:23 配信(ノンフィクションライター・神田憲行/Yahoo!ニュース編集部)
http://news.yahoo.co.jp/feature/519

村山聖という棋士と森信雄という師匠を知ったのは、マンガ雑誌で「聖(さとし) −天才・羽生が恐れた男−」の連載が始まったからだ。私は駒の動かし方を知っているだけで、将棋のファンではないけど、羽生善治という名前は当然知っていた。その"羽生が恐れた男"とは!?
描くのはマンガ家・山本おさむ。この山本おさむの作品を意識しだしたのは、聴覚障害の野球部員たちが甲子園を目指す『遥かなる甲子園』(原作/戸部良也)を読んでからで、この作品を初めて読んだ時には泣けてしまいました(再読の時にも)。そして『わが指のオーケストラ』『どんぐりの家』『ペンだこパラダイス』……作者の眼差しは優しく暖かい。

マンガ『聖(さとし)-天才・羽生が恐れた男-』(監修:森信雄)は、「ビッグコミック」に連載された。その当時(2000年/ネット古本屋を開業した年です)はマンガの貸本屋を閉店すると、ほぼ毎夜小さな飲み屋へ通っていた。そこの常連の飲み友だちは色んなマンガ雑誌を持ってきた。当然この「ビッグコミック」も。

続きが気になるので、やがて大崎善生のノンフィクション小説『聖の青春』がある事を知り古本屋で入手して読んだ。

森信雄の最初の弟子が村山聖。このYahoo!の記事では、その後の弟子たちと師匠・森信雄とが色々と語っております。将棋を全く知らない方にもオススメしたい記事です。

《追記》
YouTubeに次の動画がありました。
2016/11/21に公開で、視聴回数 23,981 回ですから、結構人気のようです。
★ドラマ「聖の青春」ダイジェスト (38分52秒)
https://www.youtube.com/watch?v=5-YHw__1QOc
まだ途中ですが、なかなか面白い。
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2017年02月22日

◎古本と古本屋にまつわる小説のアンソロジー(ネタバレも有り)と三上延「ビブリア古書堂の事件手帖」/《追記2/27》マニアの古書交換会

古本と古本屋にまつわる小説で思い出すのは、
まず梶山季之「せどり男爵数奇譚」
次が古本屋である出久根達郎さんによる初期作品群
最近では三上延「ビブリア古書堂の事件手帖」シリーズ

紀田順一郎/編「書物愛 日本篇」
紀田順一郎/編集解説「書物愛 日本篇」(晶文社/2005)は2/8に図書館で借りたもの。
(注・現在「書物愛 [日本篇] (創元ライブラリ) 文庫」で入手可)
「書物愛 日本篇」は延長して明日2/21が返却日なので、今このメモを書いている。

巻末にある収録テキストの出処を最初に確認すると、
書物愛 日本篇.jpeg
夢野久作は教養文庫か角川文庫で読んだ
出久根達郎は『古書綺譚』新泉社(1985)と中公文庫(1990)の両方かな
横田順彌は『古書狩り』ジャストシステム(1991)
宮部みゆきは『淋しい狩人』新潮社(1993)
上の4冊のタイトルは記憶にあるが
紀田順一郎の『神保町の怪人』東京創元社(2000)
この題名は、ちと記憶があやふや…読んだような気もするが……

一作以外は皆読みましたが、昔読んだ短編の細部はすっかりきれいに忘れていました。この本は5年後ぐらいににまた楽しめそうな気がします。

夢野久作「悪魔祈祷書」
「富豪ロスチャイルドが巨額の懸賞金をかけて探したが見つからなかった稀覯書」などについて語る古本屋の話は面白い。

島木健作「煙」
あまり歳の離れていない叔父さんの経営する洋書古本屋を手伝っているのが主人公、大事な洋書のセリ市があるけど用事で出れない叔父の代わりに出ることに…戦前の洋書セリ市の風景が面白い。繁華街や人付き合いが苦手な主人公の心の動きも…

由起しげ子「本の話」
戦後初の芥川賞受賞作らしい。題名だけは知っている。
姉の看病と姉に旨い物を食べさせるため痩せ衰えて死んだ義兄。大学教授の義兄が残した財産は、"海上保険"という特殊な分野の洋書・専門書。姉の看病のために資金が必要で、義兄の蔵書を手放そうとするが、散逸はしたくないし、できるだけ高く手放したいし、義兄の意を汲んで今後の研究に役立てて欲しいし…という主人公の悩みを描いているが、蔵書の落ち着き先がはっきりしないままラストへ。

野呂邦暢「本盗人」(ネタバレ注意!!)
古本屋の若い二代目が主人公。妹が手伝っている。最近ガラス扉の陳列棚の高価な本が立て続けに万引きされた。気を付けていると、初見の女子学生らしい客が変な動きをしている。買う訳でも欲しいものがあって悩んでいる風でもなく、数日続けて来たので、店主は声をかけた。驚き怯んだ女子学生は慌てて退出。すると万引きされた本の一冊が押し込むように戻っていた。が、それから彼女は来ない。彼女が万引き犯とは思えないし、どうも万引き犯の代わりに返しに来たようだ。…通販の古本を発送するために郵便局へ行ったら、窓口にあの彼女が居た。書留で発送するのなら発送人の住所・氏名が書いていないと困りますと言われている。覗くと宛名は当店だった。彼女は発送人を書きに記載の台へ。窓口に向かう彼女に声をかける。「切手を貼る必要はありませんよ」…誘った近くの喫茶店で二人の会話が始まる……。他の古本屋エピソードや友人の恋の話なども絡みなかなかの短編でした。
(収録されている単行本『愛についてのデッサン―佐古啓介の旅 (大人の本棚)』は図書館に本日2/20ネットで予約した)

出久根達郎「楽しい厄日」
●妻が電話で受けた古本買い入れの依頼。妻のメモによると結構珍しそうな高く売れそうな本があるらしいぞと期待を膨らませながら、自転車で依頼先の家を探すが見つからない。これはどうも担がれたかな…イタズラ電話だったようだ。そして意外なラストに…
《詐欺師による古本屋騙し事件》
●この短編を久しぶりに読み返していて、解体屋を名乗る男が古マンガに強そうな古本屋に電話して、全国の古本屋に手付金を送金させたという詐欺事件を思い出した。「結構珍しそうな高く売れそうな本があるらしいぞと期待を膨らませ」るという古本屋の助平心を刺戟するのでは同じです。岩手県の解体現場から札幌の古本屋へ電話があったとしたら、即ゼニを持って車で飛ばすとはなりませんからねぇ。なかなかの詐欺師です。
「古そうなマンガが色々出て来た。足塚なんとかという人の漫画やユートピアとかいうのもあった…それに…も」。詐欺師がその時に何と言ったかは忘れましたけど、「現場近くの公衆電話からかけているんで、小銭がもう無くなるから切るけどさあ、手付金なんかを払ってくれたら、他の古本屋には売らないからさあ。考えておいてくれ。また後で確認の電話を入れるから…」古マンガに強い古本屋なら、藤子不二雄の初単行本、足塚不二雄「ユートピア 最後の世界大戦」を連想して、これは何とかオレが押さえにゃ!!と、まとまったゼニを用意し、慌てて手付金を送金したと思われます。借金などができずに送金出来なかった古本屋は悔しがったのでしょう、でも詐欺事件には引っかからなかった。私がこの事件を知ったのは、マンガの貸本屋としてホームページを開設した1999年頃のこと。リンク集に入れるべき候補は事前に用意してあったので、早速相互リンクしてもらったひとつが神戸の古本屋さんでした。そこの店主はこの事件の被害者で、ホームページではこの事件を解説していました(この方は後に廃業して別の方へ店を譲った)。この後、札幌に被害者が居たことが判明し、私が知っているのは2店のみです。この詐欺師は捕まりましたが、その後のことは判りません。この古マンガについてのセンスで行くと、詩集とか色々な分野別詐欺バージョンがありそうですけど……
●今検索してみたら、図書館にはどの程度かは判らないが、全国の県庁所在地の電話帳(タウンページ)を置いてあるかも…。広告を見たら、古マンガの買取りに力を入れている古本屋は一目瞭然のはずです。

横田順彌「古書狩り」
戦前の探検・冒険書がメインで、そこから敷衍した蒙古や満州など関連のコレクターが主人公。古書集めの仲間もおり、情報の交換もしている。古書市で奇妙な老人に気が付いた。老人が同じ「外蒙古の謎」を買うのを数度見かけている。同じ本を探して買うのは何故だろう!?!?「外蒙古の謎」はもう持っているのだが、印刷目録にその本を見つけた時は、申し込んだ。複数の希望者が居たら抽選になる。ひょっとしたら、あの老人に会えるかも…。注文締め切りの翌日に確認したら、自分が当選していた。次の日に取りに行ったら、古本屋の店員曰く、あの人は昨日も待っていたんですよと。その老人は、ちょっと見せて欲しいと頼むので、渡すと奥付ページを確認して、是非譲ってくれ云う訳でもないから、これは捜している本ではないようだ。謎は更に深まる。ある日、古本屋でこの本を見つけたので、手を伸ばすと、横からも手が伸びてきた、若い女性だった。ちょっと見せてくださいと頼む女性に渡したが、これもまた該当しないようだ。主人公は若い女性に不思議な経過と自宅に一冊持っていることを話すと、興味を示したので、連絡先を彼女に渡した。彼女から連絡があり、その本を持参し会う約束をした。そこには、あの老人と女性が…あの老人から語られる謎の行動の真実…

宮部みゆき「歪んだ鏡」
自分の容姿に幻想を抱かずにずっと生きて来た25歳のOL・久永由紀子がその文庫を拾ったのは、列車の網棚に置いてあったから。雑誌や新聞なら取らないけど、文庫だったので、手が伸びてしまった。それは山本周五郎「赤ひげ診療譚」。裏表紙の解説を読むと時代小説らしい。関心は無いけど、本をぱらっとしたら、二つに分かれ、そこには男の名刺が挟まっていた、リフォームの営業マンらしい。久永の想像は文庫の持ち主と名刺の男性はどういう関係か、それが網棚に忘れられた理由は、色んなシチュエーションが浮かび膨らみ名刺の男が気にかかる。読み始めたら意外と「赤ひげ診療譚」は面白い。とくに最後の「氷の下の芽」が気に入った。小説の中のおえいは呟く「男さえ持たなければ、女も子供も苦労なんかしずに済むんです」。若い娘のおえいは開き直って覚悟を固め自立している。それに比べ、この私は……由紀子は猛前とこの本の持ち主に会ってみたいと。私とこの本をつないでくれた網棚に忘れた人に。
舞台は古本屋に変わり、材木商を定年退職し遺友の古本屋の雇われ店主となったのがイワさんこと岩永幸吉で65歳。イワさんの孫・稔17歳が毎週末(土日)に泊まり込みで古本屋を手伝いに来てくれるのがイワさんの楽しみだったし、助かってもいた。もちろんしっかりバイト料は貰っていくが、遊んでいるだけの同年齢の若者たちに比べると、遥かにしっかりしており、頼もしくも思っていた祖父。だが稔の話によると、最近10歳も年上の女性と付き合っているらしい。深夜、近くのコンビニで知り合ったが、一緒に夜食を食べ、相手のマンションにも訪問していると判明。それに祖父が怒ったことから、孫とは疎遠になってしまい、イワさんのイライラした毎日は続いている。そんな時に店内で挙動不審なサラリーマンを発見し難詰すると、リフォームの営業マンだが、リフォームの該当年齢層にアピールする方法として時代小説に名刺を挟むこととした。だが新刊本屋は従業員が多いのでスキが無く断念し、友だちも利用しているこの古本屋で名刺を挟んでいた。こんな事はもうやってくれるなとサラリーマンを追い出すイワさん。
古本屋が舞台の連作小説の主人公イワさんと名刺の挟まった文庫を拾った久永由紀子と名刺のサラリーマンの三人がここでつながり、予想外の推理ドラマは展開していくのでした。意外なラストで別つながりが……。
(再読して今さらなので恐縮ですが、さすがの宮部みゆきさん。構成が重厚だし、取り上げた山本周五郎「赤ひげ診療譚」の使い方も巧みです。このイワさんシリーズは是非とも単行本『淋しい狩人』で読み返さなくっちゃ。宮部みゆき作品はSFっぽい作品とこの古本屋もの以外はほとんど読んでいないはず。別のものに挑戦する必要がありそうだ…)

《次の途中まで書いた時に、この本返却で図書館へ(記憶で書いています)》
×稲毛恍「嗤い声」(出だしの数ページで挫折)
●主人公は国語の教師。芥川賞と直木賞の帯付き初版本の収集が趣味で実益も兼ねているらしい。賞の候補が決まると友だちと予想の話もする。単行本が出ている作品の場合は、何処の新刊本屋に沢山並んでいるとかをチェックして歩く。受賞が決まったら置いて有りそうな本屋へ急ぐことになるので。(ここからは本を確認できないので記憶間違いはご容赦)…受賞すると過去の作品も注目を浴び古本価格が上がるので、それらの古本もターゲットとなるらしい。マニアの交換市もあると。今回の直木賞候補にエロ小説で有名な作家がいるという設定だが、あの清水正二郎がモデルかな、直木賞受賞は胡桃沢耕史名義で。これがこれから盛り上がる要素かも…(これにも私を引き留める力は無く挫折です)
●かなり前から芥川賞にも直木賞にもほとんど関心が無いので、出だしの数ページで挫折しました。興味のない話題が展開していると読み続けるのは苦痛ですから。
●今はめったに無いけど、数年経って興味を持ち直木賞受賞作品を読んだことはある。その時は「直木賞受賞」の帯が付いたものを買った。かなり経ってから、ある記事で読んだのだが、「直木賞受賞」ではない当初の帯が付いた本には少しプレミアムがついていると。古本屋を歩くのが趣味ですから、少し高くネット古本屋として売りました。捜している方がいたんですねぇ。そんな風に探したのはその本だけです。それは高村薫『マークスの山』で、初版(第一刷)と第二刷の2冊を見つけたと記憶。その時は「直木賞受賞」と謳っていない帯を探して歩いたわけです。とにかく並んでいるほとんどが「直木賞受賞」という帯でしたから。
●エロ小説で連想した話を。30歳近くの頃、転勤で札幌にいました。ススキノの近くには石川書店という小さな古本屋がありました(後のビルを建てる前のこと、それも数年前に廃業)。ここは雑多な品揃えで私も時々覗いていました。ここで遭ったのが蘭光生というエロ小説家で、この当時に入手した新書判(二見書房)は後のネット古本屋で結構高く売れました。蘭光生に出遭った時期か、又は少し経った蘭光生に興味が失せた頃か、エログロナンセンスSF小説ではヒカイチの式貴士作品に出合いました。長〜いあとがきの面白いSF作家でもありました。ネットの時代になり、やがてやっと今風のGoogle検索エンジンが登場してから、ファンサイトで知ったのは、この二人が同一人物だったことです。SF小説ファンで式貴士さんを知らないという人が居たら、急げーです。筒井康隆さんだってエログロナンセンスを描いていますから、式貴士さんはオススメです。間羊太郎名義の『ミステリ百科事典』も面白い。こんな方を博覧強記というのかな…なお、式貴士さんは直木賞受賞者ではありません。

紀田順一郎「展覧会の客」
デパートで開催される大古本市。その前日は古本マニア(古本屋から見ると大のお得意様)を招待しての出品古本の事前お披露目の下見会。主人公は評論家且つマニアとして招待された。彼に声をかけたのが大沢という結構有名な詩集のマニア。その翌日、早起きしてデパートを目指したが既にかなり並んでいる。大沢は、と探すがずっと後に居たので、それじゃ目指す本は手に入らんよと思う主人公。ところが大沢は沢山抱えて出て来た。大沢はそのテクニックをばらす、欲しい本は下見会の時に、別の本の裏に隠して置いたと(そもそも下見会なんてあるのかも不明。私も並んで開店を待ったことが一度だけある)。大沢は明かす、欲しい本を手に入れるには「殺意」が必要だと(持ち主を殺しても良いと思うほどの執念か)。やがて入ってくる大沢の悪い噂。大沢が執筆中の本のために、詩集、資料を貸したが返してくれないと嘆く研究者や詩集コレクターなど色々の噂。普段より増やしたガードマンが警備する大古本市会場から目玉商品が消えたという盗難事件が起きた…やっと推理小説の開始。今までは伏線です。


ということで、古本と古本屋にまつわる小説のアンソロジーとしては傑作です。もしこれ以外にそんなアンソロジーがあったら、是非読みたい。知っている方、教えてください。なおこれには「書物愛 世界篇」があるので、後日借ります。

今日は上で触れた野呂邦暢『愛についてのデッサン―佐古啓介の旅 (大人の本棚)』をまず借りて来ました。(追記/日本酒を呑みながらビニール袋(今日は少し雪が舞っていたので図書館で袋に入れた)に入った本書を深夜に取り出すと、みすず書房版(2006)で、角川書店版(1979)に佐藤正午の書き下ろし解説を付したものでした。でも思うのだが、副題の「佐古啓介の旅」が、もし「若き古本屋店主二代目・佐古啓介の旅」とかだったら、私が読むのは少し早まった可能性がある。作家は本屋で目立つ事をあまり考えないのだろうか??ネット古本屋の私は、ヤフオク!出品のタイトルをどうするかで悩んでいる。目立つことで悩んでいるというのに。巻末の著者略歴によると1980年に42歳で急逝。野呂邦暢という文字に記憶はある。学生時代に古本で読んだ文芸誌に載っていたのだろうか?)
それにしても昔単行本で読んでいるのに、ほとんど何も憶えていない。うっすら記憶にあったのは、セールスマンが宣伝のために古本に名刺を挟むのは面白いアイデアだ。効果のほどは不明だが…という想いだけ。
でも前にも書いたが、読後の評価を目次に付けた◎と〇(借りた本ではないよ)とは5年くらい経ったら、また楽しませてくれると言う事、またその五年後と何度でも…
年齢で好み・評価が変わることは少しだがあるし…
やっと判る年齢になったということもあるから、様々だけど…
「読書にとって、忘却は幸いなり」

今度は「書物愛 世界篇」(ロアルド・ダールの「古本屋」クラス作品を期待)と宮部みゆき『淋しい狩人』を借りよう。忘れてしまった古本屋店主と孫とのその後が気にかかる。
《酔った追記》海外ミステリーだと、料理、酒、犬、猫、クリスマスとかのアンソロジー文庫本がある。「古本」「古本屋」という切り口は無いのだろうか。今度借りる予定の「書物愛 世界篇」に書いてあるだろうか??そんなアンソロジーがあったら、見知らぬ作家と出合うチャンスは拡がるのだが………


三上延「ビブリア古書堂の事件手帖」
「ビブリア古書堂の事件手帖」の第7巻(完結)は2/25に発売予定と下記2/10ネットニュースで読んだので、2/12図書館に「予定に入ってると思うが是非購入して」とリクエスト申込書を提出し確認したら、「この本は購入の予定になっているはず」とのことだったので、更に確認したら、このリクエスト申込書で予約があった扱いになるとのこと。予約の順番で私が何番かは判らねど…
この「ビブリア古書堂の事件手帖」の第2〜6巻の5冊は図書館で借りて読みました。だからまた図書館のお世話になります。
★「ビブリア古書堂の事件手帖」実写&アニメ映画化!-シネマトゥデイ2/10
http://www.cinematoday.jp/page/N0089541

2/19の夜、美和さんからメールが届き添付されていたPDFが、
三上延「ビブリア古書堂の事件手帖」についての記事(読売)画像など
ビブリア古書堂の事件手帖.jpg
この記事によると
「作品を支えるのは、古書にまつわるうんちくだ。ベースはデビュー前の古書店勤務時代の経験だが、特に4巻以降は、改めて資料収集から始めた結果、読み込むだけで数か月かかることも珍しくなかったという。没ネタと採用したネタの比率は9対1とも。」
作者の三上延さんについては特に調べたことは無かったので、現在の古本屋でネット通販やっている方が情報源かなと想像していましたが、この新聞記事に「デビュー前の古書店勤務時代の経験」とあり、やっぱりそうか、でした。
栞子、その母親、亡き祖父たちが、「本物は億を下らない究極の希少本」シェークスピア全集の初版本「ファースト・フォリオ」を巡って、どんな推理合戦を展開するのか、楽しみな完結巻です。

前にも別ブログで書いたことだけど、少し気になっている事がある。私の記憶間違いかもしれないが、小説には無かったシーン。数回視たテレビドラマにも無かった。
ネット通販をしていると当たり前の風景は、私の場合、古本代金+送料の入金を確認したら梱包して発送となる(連絡無しキャンセルがあるので入金を確認するまで梱包しないことにしている)。私は郵便局に集荷依頼の電話をして集荷を待ち、来訪という流れになる。一冊ものの注文が多いので、ゆうメールでの発送となる。外出の用事がある場合には郵便局に持ち込んで発送という場合もある。ネット古本屋によってはヤマト運輸のクロネコDM便(厚さ2cm以内、3辺の合計が60cm以内などの対応サイズ有り)を利用する場合もある。発送が割と頻繁の場合のやり方としては、毎日「毎度様」と声をかけてもらう方法もあり、今日は無いよという時だけ事前に電話連絡をするなど様々の対応が有り得ます。集荷業者には定期的な巡回コースと大体の集荷時間帯がありますが、地区によって様々で、ゆうメールの集荷はしない所もあるらしい…
郵便局などの集荷の人とはお互い馴染みとなりますが、推理ドラマに直接関係の無い人物でも、ネット古本屋には日常的なシーンの一つとして描かれていると、さりげないがネット古本屋の日常に厚みがでると思います。作者も判った上で、推理ドラマに関わる人物じゃないから敢えて描かないのかも知れませんけど。実写&アニメ映画の長編には欲しいシーンです。
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《追記2/22》
検索したら、ミステリー文学資料館/編『古書ミステリー倶楽部』(光文社文庫)というシリーズが第3巻まであったので、古本で早速注文した。他の図書館から取寄せるのを待てないから
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《追記2/27》マニアによる古書交換会
紀田順一郎/編「書物愛 日本篇」に収録されていた稲毛恍「嗤い声」、
これは私の興味の範囲外だったので、数ページで投げだしてしまった。
別の本、野呂邦暢『愛についてのデッサン―佐古啓介の旅』を読んでいたら、
その第1話に、詩関連の古書交換会というのが出て来た。
個人が運営し同好の士の売りたい古書を印刷目録に載せて発行する会員制通販システムで、
古本屋で手放すよりは高く、古本屋で買うよりは安くというのが、マニアの古書交換会。
交換会の印刷目録には出品者の連絡先がかいてあるので、欲しい人は相対の取引となる。
『愛についてのデッサン―佐古啓介の旅』の場合は、申し込みの最終日が記載されており、
希望者が複数の場合は、抽選になるらしいが……
稲毛恍「嗤い声」で触れていたマニア同士の交換会って、
これの事だったのかとガテンが行きました。
これだとちょっとした小遣い稼ぎにはなりそうなので、古本屋巡りもより楽しくなりそうです。

『愛についてのデッサン―佐古啓介の旅』の第1話は1978年に掲載、
稲毛恍「嗤い声」は手元に無いけど、胡桃沢耕史『黒パン俘虜記』の頃とすると1983年
今ならネットオークションとなるけど、
その当時はマニアによる古書交換会が割と普通だったのかもしれません。
私は昔、マンガ図書館と数軒の古本屋の通販目録しか知りませんでしたけど…
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2017年02月18日

◎タイムスリップSFものと谷口ジロー原作の実写映画「遥かな町へ」(しっかりネタバレ)など、タイムスリップ疑似体験!?

私は、時を超えるタイムトラベル・タイムスリップを描いたSF小説や映画が好きだ。厳密な定義は知らないが、タイムマシーンなどで時空移動するのはタイムトラベル、これは行きたい希望の時代などを選択できる話、まさに旅行です。一方、タイムスリップは突然ひきはがされるように時空を超えてしまう話だから、自由に行き来はできない。
自分の若い時代に行った場合には、二人が同時に居るという設定は不自然なので、若い時代の自分に接触しないように気を付けるのが普通だが、二人が並んで行動するパラレルワールド設定もある。
あの藤子・F・不二雄の「自分会議」のように、色んな世代の自分が子ども時代に集まって議論するのもあるから、疑問を抱かせずに読ませてしまうのは作者の技量次第です。タイムパラドックスという知識があると、辻褄の上で問題は無いかと意識しながら読んだり観たりしていますから、粗探しをしてしまうのは少し損かな?と感じます。
この意味で映画「君の名は。」は、意識の入れ替わるタイムスリップもので、歴史が大きく変更されたのでパラレルワールドだとなる。このパラレルワールドを意識しないと、もっと楽しめるのだろうが…。歴史が変わって、400人死んだ惨劇がほぼ皆避難して助かっていたとなると、別の時間軸の二人だと考えないと、作品世界が成り立たない。つまり三葉が死んだ本来の世界が今もあり続けている。つまり「君の名は。」は、そこから枝分かれした別世界での出会いを描いた作品ということです。「君の名は。」がファンタジーならば何でもあり得るけど、SF作品だとすると、同じ時間軸の二人なのか、はたまたパラレルワールドの二人なのか。これが文章の小説だと矛盾も判り易いけど、映画というスピードで見せられると、「些細な」疑問→「些細な」矛盾も勢いのあるテンポの展開に呑み込まれてしまう。二回目に観た時に、さすがに色々気づくけど、それを判っていて製作した脚本家&監督ですから、矛盾の批判はできません。昨年映画の第二位です。
好きなあの「ある日どこかで」は映画も原作小説もタイムスリップものになる。やはり何らかの区分けをしといた方が記憶の整理はしやすくなると思う。

さて昨年12月に2冊のSF短編アンソロジーを借りた。これは地元図書館で蔵書していなかったので他館より取寄せてもらったものだ。、
★中村融/編『時の娘 ロマンティック時間SF傑作選』(創元SF文庫)
良かったのは、デーモン・ナイト「むかしをいまに」で◯
★中村融/編『時を生きる種族 (ファンタスティック時間SF傑作選)』(創元SF文庫)
特に良かったのは、T・L・シャーレッド「努力」で◎
二週間で読めなかったものがいくつかあったけれど返却した。

読後感をブログ記事することも考えたが、記事原稿を書く時間があったら、映画を観たり小説を読んだ方が賢明と考えて断念した。別に私が敢えて書かなくとも既に書いている人はたくさんいるし、文章も私よりうまい…特別の感想や切り口が私にある訳でもないし。

上の2冊を返却する時12/18に下記のアンソロジーを取寄せてもらうことを考えたが、その本が届いて電話連絡があっても冬道を歩いて取りに行くのは大変と思い、本のリクエストはしなかった。だから返却も面倒なので何も借りずに帰って来た。
★大森望/編『ここがウィネトカなら、きみはジュディ 時間SF傑作選(SFマガジン創刊50周年記念アンソロジー)』早川文庫

新年になっても上のアンソロジーが気になったので、1/5リクエスト申込書に記入し図書館へ。
その本が届いたと連絡があったのは1/25、取りに行ったのは翌日で返却期限は2/9。取寄せ本は延長できないので、読み逃し短編が無いように気を付けねば…

1/27に下記の記事をアップ
★「君の名は。」の世界を時間軸で整理するとパラレルワールド、残る矛盾点・疑問点など/《翌朝に追記》/《追記1/30》/《追記2/5》
http://yumenoya.seesaa.net/article/446343129.html

記事アップが終わったので、借りた本に取りかかった。
★『ここがウィネトカなら、きみはジュディ 時間SF傑作選』
この中に、映画「君の名は。」を観た時からずっと気にかかっていた小説(スタージョン「昨日は月曜日だった」)を発見、何度も読んだ短編なのに題名を記憶してないものだから…。早速、上記事で《追記1/30》

編者・大森望さんは最近刊行の時間SFアンソロジー(上で紹介した2冊など)と重複しないように、且つ時間SFの色んなジャンルを網羅するよう、偏らないように選んでいるので楽しめました。更に短編ごとの頭の解説がとても面白かった。作者の紹介だけでなく、そのジャンルの歴史とか、他の作家の作品やまだ単行本になっていないSFマガジンの掲載作品も紹介されている。

H・ビーム・パイパー「いまひとたびの」の解説は、ケン・グリムウッド「リプレイ」に始まり筒井康隆「秒読み」も紹介し、本作は1947年4月号初出(リプレイものの元祖)、本邦初訳と。
「いまひとたびの」は、第三次世界大戦で負傷した軍人が少年時代にタイムスリップした話で、身体は少年だが頭脳は大人のまま……なかなかの「リプレイものの元祖」でした。
解説にあった筒井康隆「秒読み」の記憶が無いので、次回借りることとしよう。

2/10のネットニュース
★「ビブリア古書堂の事件手帖」実写&アニメ映画化!-シネマトゥデイ
http://www.cinematoday.jp/page/N0089541
「本の雑誌が選ぶ「この40年間のベスト400冊」の第1位に選ばれ」
図書館の蔵書を調べたら、在庫があったので、ネットで予約

「ビブリア古書堂の事件手帖」については2回話題にしている。最初のが
★ヤフオクに出品→3/17終了追記/ヤング「たんぽぽ娘」収録の「奇妙なはなし」文春文庫/★侍ジャパンお疲れ様→今度は準決勝-2013年03月10日
http://yumenoya.seesaa.net/article/394425705.html?1487154344
「3/4のTVドラマ「ビブリア古書堂の事件手帖」で『たんぽぽ娘』が話題になっていたので、風見潤/編『たんぽぽ娘 海外ロマンチックSF傑作選』集英社文庫コバルト(ドラマのビブリア古書堂での古本価格はナント8,000円!!)……」
ロバート・F・ヤング「たんぽぽ娘」はタイムトラベラーもので結構有名。

後に図書館から別訳者のを借りて読み、二つの訳も比べてみたが、私の好きな「時間SFでラブロマンス」だというのに、「たんぽぽ娘」はあまり私好みではない。
なお未読の方へ、今一番入手し易いのは「栞子さんの本棚 ビブリア古書堂セレクトブック(角川文庫)」で、これに「たんぽぽ娘」が収録されています。

2/11図書館から用意出来たとメール連絡が入る。行こうとした時に思い出した。発送しなきゃならない本があったことに気付き、明日行こうと梱包作業の開始。

2/11夜、外付けハードディスク(1.0TByte)を落札
同22時32分 明日発送予定と連絡 (大雪の鳥取の方でした)

2/11の24時近くに確認したYahoo!ニュースに訃報記事
驚き!?しばし茫然……次の文を書いて投稿
★マンガ家・谷口ジローさんの訃報ニュースに驚きました/《随時追記》関川夏央の追悼文(読売新聞)-2017年02月12日01:12
http://yumenoya.seesaa.net/article/446917162.html

2/12予約本「本の雑誌 特集・この40年間のベスト400冊 2015.6」を取りに行った時に、「秒読み」を収録した筒井康隆の傑作選を2冊借りてくる(「座敷ぼっこ ふしぎ文学館」「秒読み 筒井康隆コレクション」)。

2/13今ベッドの横にあるのは、少し前に読んだ「戦士同盟 リンド3」の3冊のみだ(揃いでない)。
何処にあるのか判らないダンボール箱を捜し、それを開けると整理も大変なので、古本屋で見つけるとダブリでも買うことがある。これはそんな3冊です。
(下の「」内はブログからの転載)
「谷口ジロー作品は、引越しダンボール箱のままなので、読むことができない。
それで昨夜は谷口ジロー原作の映画「遥かな町へ」を視た。
これは二度目だと思うのだが。母の墓のシーンしか記憶に残っていなかった。
この映画を視終わり、寝酒を呑みながら色んな事を考えていた。
ベッドに入っても、いつもの読書をせずに、
まだ色んな事を考え続けていたものだから、なかなか寝付けなかった。
映画についてと、連想で色々考えたことは別の記事で書くかも知れない…
色んなことを連想させて少し豊かにする映画・マンガ・小説などは、良い作品ということです。」

今もブログの別記事をテキストファイルに書いています。連想が飛ぶと三つ同時進行もある。まあ書いている途中原稿の半分はボツのフォルダ行きです。ずっと宿題のテーマは二つ抱えていながら、簡単のヤツを先に書いて投稿しているという、まだ書いていないという負い目もあります。書くとは記したけど、それは約束ではない、私はモノ書きのプロじゃない無名人、アレはどうなったと誰も文句は言わないけど、完結していないシリーズものの事は、書いた本人が一番気にしています。閲覧者が少なくとも、訪問客が多い励みは無くても、どこかに残して置きたいから書いているという場合の事です。

★谷口ジロー原作の映画「遥かな町へ」を少し紹介(ネタバレ注意、記憶間違いはご容赦)
主人公はマンガ家らしい原稿の画面で映画は始まった。
妻が居て子どもは女の子が二人居る中年のマンガ家のトマ
単行本をバッグに詰めて各地を行脚しているらしい
何処かの書店前か?
テーブルにはマンガ単行本が積み上げてある。
椅子に腰かけて客を待つトマ
ファンらしい若い人から「新作ですか!?」との声
新しいモノは考えているのだが…と旧作を示すしかない主人公
「これが好きなんですけど、新作って、どんなのですか??」
何もイメージが無いから、構想を語れず口ごもるトマ
それにガッカリするファン
(マンガ家としては逼塞状態にあるらしい…)
乗る列車を間違えたことに気付いて降りたら、
そこは生まれ故郷の町だった。
ずっと来たことの無かった故郷
次の接続までも時間がたっぷりあったので、
町へ出たら、自動車修理工場を継いだ同級生に会った。
その会話で判明するのは、トマの中学生時代に父が失踪していた事。
それは父の誕生日のことだった。
トマは、父の家出が、何故!?とずっと気になっていた。
母の墓の前で、不思議な風が舞い、
トマを眩暈が襲い気を失う。
気がついたら、少年になっていた。(タイムスリップ)
(見かけは少年なんだけど、心は中年オジサンであることに戸惑うトマ)
(これが映画「遥かな町へ」の世界です。)
自転車に乗って急いで家に向かったトマ
父は洋服の仕立屋(テーラー)
父に言われて車から生地運びの手伝い
父の失踪で若くして死んだ母は綺麗だし、妹は可愛いし、飼っていた犬も愛おしい
カレンダーを確認すると、父が家出した父の誕生日は過ぎている。
(どうしたんだろう!?)
トマは目が覚める度に元(中年マンガ家)に戻っていないことに気付く。
(いつかふと元に戻るのだろうが…と開き直ったトマ)
あんまり会話しなかった父は何を考え悩んでいたのだろうか??
父と母と妹と積極的に触れ合おうとするトマの心は大人。

少年時代には話しかけることも出来なかった中学校のマドンナ。
マンガ家になるゾと思っていたトマは家でもノートに色々とスケッチしていた。
その憧れマドンナをスケッチノートに描いていたのを授業中に見つかる。
心は中年なので先生に反論したことから、
この事件でスケッチ対象であったマドンナがトマに興味を持つことに…
マドンナは洒落た少女で積極的な行動派でした。
そして付き合うようになる。その代わり男友だちとの付き合いは減る。
身体は中学生だが、心は子持ちの妻帯者のオジサン
デザイナー志望の彼女にペンの持ち方と線の引き方を指導。
今度、君が主人公のマンガを書くよと…宣言する(決意なのでしょう)
(もっと後のシーンだが、父の家出間近が大きな問題となっているトマにとって、彼女との交際どころでなく、彼女を怒らせてしまう)
(オジサン少年の初恋物語もなかなかです)

祖母のところへ届け物
二人で写真帳を開く。そこには若い母と父ともう一人の若い男
祖母は説明する。その頃、娘はこの男と付き合っていた。
二人の若い男は親友同士で当時レジスタンスをやっていた。
活動の帰り、親友は撃たれて死に、父は逃げ延びた。
そしてやがて母と父は付き合うようになり結婚したと…

(今度戻ったら娘たちに犬を買ってやろうというシーンもあり)

父の誕生日の用意をする母に驚くトマ、
誕生日の用意をしていた妹に訊くと、憶えていないの!?
その日にお兄ちゃんが墓地の近くで昏倒していたのを発見されたから、
それどころでなくって、誕生日は延期になったのよと…
お兄ちゃんは何をプレゼントするの?
父の家出の決行はこれからだ!!と父の行動に気を付けるトマ
友だちに借りた原付自転車で父の車の尾行を何度も…
仕立物のお届けが多い。

父の趣味の釣りに無理矢理ついていき、色々質問を…
多くは語らない父だが、好きで仕立屋になった訳でないらしい。
(若い時には何かの夢もあったのかも知れない…)
(色んな大人の事情で母と結婚したけど…)

(このシーンは前後するかも)
学校から母へ電話連絡、無断欠席で
気持ちは判るけど、女の子との付き合いはほどほどにネ
明日から行くのよ
判ったよ母さん
(まさか父を尾行していたとは言えないから)

(このシーンも何処に挿入なのか不明)
後に妻となる少女の家に電話するトマ
電話に出た母親は娘とどういう関係なのか詰問する。
やっと代わった少女にトマは告げる。
その内に僕と出会い結婚する。
そして娘が二人だ…

(このシーンも何処に挿入なのか不明)
妹との会話
月に人間は立てるのかしら?という妹の疑問に
これは他の人には内緒だよ。
1969年に月面着陸がある。
これは深夜にテレビ中継があるから、母さんが起こしてくれるよ。
そんな事、父さんが許さないわー
大丈夫、その時、父さんは居ないから…


尾行で一人の女性と逢ったのを目撃…
別の日に父は病院の病室へお見舞いに…
父が帰ってからその病室に入ると
あなた、トマね!?
その女性は語る
私たち幼馴染なの、今度ここのサナトリウムへ来たの
だから連絡したの、私、あまり永くないのよ
でも(お父さんは)ここへ来ちゃいけないのよね
彼女を抱きしめてあげるトマ

トマはその日、一番仲の良い友だちの家へ
そこはバー
(バーの奥が友だちの部屋だけど、友だちは居ない。また無断欠席か)
(来た目的は友だちじゃない)
なじみの女性(母か従業員か)に飲ませてよと頼む。
何かあったんだろうと、ウイスキーのストレートをグラスに入れる。
トマはそれを一気に飲み干す。(私なら氷を所望しロックに)
お代わり
また一気に飲み干す。
もう一杯
それくらいにしときなさい。
それじゃタバコを頂戴。
タバコを深々と吸い込む。
(酒もタバコも初めての少年の身体には効いたのでしょう、昏倒)
迎えに来た父に初めて殴られる。
翌朝は二日酔いで欠席に…

或る日、父はあの女性は亡くなったとトマに告げる。

父の誕生日パーティ
前回は父がパンを買いに出てそのまま失踪した。
今度はトマが事前に買って用意してあったので、
パーティは無事に進行

(その翌日か?)
何も告げずに居なくなった父、母は狼狽えている。
トマは一目散に自転車で駅へ急ぐ。
ホームには父がいた。その横に座るトマ
やっぱり行っちゃうの!?
心が大人のトマには父を引き留めることができない。
やがて到着したパリ行き列車。乗り込む父。
本当の人生を歩みたいという父を見送るトマ。

家へ戻たトマは母に言う。
父さんと一緒だった。
父さんは出て行った。
母は、いつかこんな日が来るんじゃないかと心配していたと…
母さん、父さんはもう戻って来ないから、
ずっと待っていたらダメだよ、と母を抱きしめるトマ

(その翌日だろうか?)
墓地の下を自転車で通りかかったトマ
オジサンの自分が階段を登っていくていくのを見かけトマも登る。
墓地ではまた不思議な風が舞いトマは昏倒する。
気付いたオジサンのトマ
墓碑銘の母の死亡年に変化は無い。
(やっぱりずっと父の帰りを待ち二人の子供を育て若くして死んだのだ)
自宅に向かう列車の中
暗くなった歩道橋から見えた自宅の食堂(茶の間かな)の風景
そこには妻と二人の娘が談笑している。
家に向かうトマの後姿でフェードアウト
次にカットが入る。あの彼女が主人公のマンガの原稿
(終わり)
(少し紹介のつもりが、こんなに長くなってしまった)
(マンガを読み返したいが、どのダンボール箱に入っていることやら)

★映画のその後を想像すると(こういう妄想も楽しい)
◎二人の娘にまず訊く、「どんな犬が欲しい?」
◎或る日の妻の発言「これを話すのは初めてだと思うんだけど、この前ふと思い出したの、私もすっかり忘れていたんだけど、私がまだ中学生だった頃、変な電話が自宅にあったの。声は少年なんだけど、将来オレに出会って結婚するって言うのよ。そして生まれる子供は二人で、どちらも娘だって。それは当たっているだけどネ、変な話でしょ。相手は名乗ったんだけど、名前は憶えていないの…。ちょっと気になるから、母さんに電話してみようかしら。母さんなら何か憶えているかも知れない。その電話が終わったら、母は一体誰からの電話なのって訊くし、私も不気味に感じて母には話したと思うのよ。何でずっと忘れていたのかしら…」(トマはコレにどう反応するか?)
◎トマはあの彼女が主人公のマンガを仕上げて久々の新作発売に。
志望のデザイナーになっているのかは不明だが、友だちからアンタの若い時にソックリな女性が主人公のマンガがあるよと教えられて、その本を買う。それを読んで中学生の時に付き合ったトマを思い出す。出版社へ作者の連絡先を問い合わせた彼女からトマに電話が入る……。

映画「遥かな町へ」はタイムスリップもので、少し歴史に変更があるから、厳密に考えるとパラレルワールド、枝分かれした新時間軸だ、と杓子定規に捉えるのは不要な作品です。あの映画「君の名は。」は犠牲者400名の命が助かるストーリーとは歴史変更のレベルが違いますから。


【タイムスリップのような疑似体験】
映画「遥かな町へ」を視た夜はベッドの中で色々考えて寝付けなかった。
私の連想は一年前の事件に移っていた。
それは昨年の2/27に中学生時代の担任先生に電話したことから始まった。
中田先生と話すのは卒業以来だと思うので、
64歳の私が1964年の中学入学の12歳にまるでタイムスリップしたような気分だ。
今紹介しようとしている事件は、私が生まれるずっと前の母がまだ独身だった戦前のオフクロの事を調べることに突然なった。映画「遥かな町へ」を視た深夜に、「あれってまるでタイムスリップだったよな」とベッドの中で考えていた。中田先生との電話での会話は、私の意識を1940年頃にぶっ飛ばしました。

(ここで好友堂さんの呼び出しでスカイプをしたので、かなり中断し酔っぱらってしまった)

あの時の事は下記のブログに書いています。
★亡き母の若き日を求めての推理劇は突如開幕した(北方領土・多楽島-1)-2016年04月05日
http://yumenoya.seesaa.net/article/436243471.html
その第二弾が
★ソ連軍上陸後に島を脱出した宿屋の漆塗り朱色お膳セット木箱 その1/写真六葉(北方領土・多楽島-2)-2016年04月21日
http://yumenoya.seesaa.net/article/436932103.html
★ソ連軍上陸後に島を脱出した宿屋の漆塗り朱色お膳セット木箱 その2(北方領土・多楽島-3)-2016年04月21日
http://yumenoya.seesaa.net/article/436952404.html
★第二子を生むため母の実家・長野を目指し秋田辺り(日本海)へ船で決死行!?1945年(北方領土・多楽島-4)-2016年07月06日
http://yumenoya.seesaa.net/article/439769284.html

当初の構想では、後2回の連載で完結する連載のはずだったのが、ここでストップしたままです。
私が生まれる前のオフクロを探求するのが、死んだオフクロに関連している事が私のエネルギー源だったのに、色丹島がメインの舞台と変わったことで、別の記事を書く意欲が萎んでしまいました。色丹島を飛ばして最後の記事をかく選択肢もあるのですが、その決心がつかないまま、宙ぶらりんで、半年が過ぎてしまった。
「北方領土」に関心のある人はネットに少ない、歯舞諸島の一つである小さな「多楽島」に関心のある人はもっと少ない。
自分が納得するために探偵・刑事のように調べているのだから、ブログ記事への反響は、そのコピーを送った中田先生と姉と兄と横田さんだけで十分なのだが、キーワード「北方領土」「多楽島」で検索する人はほとんどいないようだ。もう少し反響があれば別なのかもしれないが……

この北方領土に関わる連載記事2本のストップと
初めて「拡散のお願いニュースが巻頭に有り」と来訪者の多いページのタイトルに挿入して記事巻頭に謳った「兵庫労働局、発達障害の非常勤女性に「いじめ」「虐待」〜前局長ら5人処分 障害者雇用推進の役所がなぜ?-Yahoo!ニュース 2016年10月13日(木)13時2分配信」
これも去年からの宿題です。これについては、この分野に詳しい方が書いてくれたら私が何も登場することは無い、とずっと思っていました。ネットニュースを視ている限りでは、誰も書いていないとネット調査を始めました。調べると少しずつ見えてくる兵庫労働局と厚生労働省の現場の実態。私のこの「拡散のお願い」を巻頭に挿入した時から、記事原稿は何も変わっていません。誰かがネット記事を書いてくれたら、私の記事の登場場面は無くなるのだが…。ブログ記事って、ホームページのように自由にフォントの色とか大きさとかを簡単に設定できないから、Yahoo!ニュース記事からの引用と私の文章と厚生労働省の公開資料の引用とが文字の使い分けでうまく表現できないので、ブログ記事のアップはこれもストップしたままです。この二つが去年から引きづっている宿題です。これらを何とかしないと、自分の中でしっくりさせれない私のです。

色々飛び火で文章が長くなりましたけど、
自分のブログ記事を検索したら、私が一番好きなマンガ家・永島慎二さんで次の二つの記事がありました。
◆永島慎二さんが亡くなっていた-2005年07月12日
http://yumenoya.seesaa.net/article/394425501.html?1486834818
「Googleで検索したら、6月10日に亡くなっていたらしい。
そのことが報道されたのは7月6日らしく、67歳だったとのこと。」
◆永島慎二さんの追悼記事-2005年08月10日
http://yumenoya.seesaa.net/article/394425504.html?1486834964
「連載記事を読み進むうちに、思わず泣けてきました」

谷口ジローさんは69歳、永島慎二さんは67歳、俺は今65歳
クモ膜下出血と脳内出血で救急車で入院したのは2007年の夏で、56歳だった。あれは十年近く昔の事。あの時から何時死んでもおかしくないとは考えている。もし今コロッと死ねたら、オレは楽なんだし…。私個人の希望としては、坊さんを養う戒名もお経も要らない。よっぽどオレの方が死後の世界について考えたよ。そんな薄っぺらな坊さんに、死後の名前を付けて欲しくないし、お経は迷惑だよ。

ということで、最後には谷口ジローさんとは離れてしまいましたが、谷口ジローさんとの追悼ブログはこれで終わりとします。(誤字脱字は明日にチェックします。この失敗に怯えたら、いつまでも投稿できない。だから酔っ払いのエイヤッ!?!?の勢い投稿アップ)
明日起きたら、投稿記事を読み直して、大きな誤記の訂正をやることにします。(2/18素面で少し訂正した)
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2017年02月12日

マンガ家・谷口ジローさんの訃報ニュースに驚きました/《随時追記》関川夏央の追悼文(読売新聞)

マンガ貸本屋を廃業してからは、新作をそんなに読んでいないので、
あんまりファンとは言えないけれど、
このYahoo!JAPANのトップニユースには驚きました。

谷口作品との最初の出合いは、アクションものでした。
探偵もの(原作は関川夏央さんや矢作俊彦さんなど)、
ボクサーものでは原作者狩撫麻礼、
動物ものを描ける少ない漫画家でもありました(「ブランカ」「神の犬 ブランカ」「シートン」など)
(途中追記:動物の筋肉の動きを描く才能は、格闘技の迫力とか凍傷間近の山登りの迫真に通底。このレベルを描ける男性マンガ家は、かわぐちかいじ(山岳には村上もとかがいました)…他に誰がいるのだろうか??浦沢さんは「まだ」のように思うし、元々筋肉描くタイプじゃないからね。貸本屋を廃業してから今のマンガ界を知らないからなー!?新人は全く知らない。ああっ格闘技マンガだと板垣恵介さんも忘れてはいけませんねー。谷口さんとは違うけど筋肉派です)
「犬を飼う」は動物ものとは言えないが好きでした。
SFものだと「地球氷解事紀」「イカル」
山岳ものだと「K」や「神々の山嶺」
純文学風だと「「坊っちゃん」の時代シリーズ」「歩く人」「父の暦」「遥かな町へ」などなど

まだ69歳という年齢なのに…
マンガ家の訃報についてはブログではあまり話題にしていない。
「谷口ジローさんの死」はショックです。
色んな事が過るので、涙と鼻水か…

★<訃報>谷口ジローさん69歳=漫画家「孤独のグルメ」=毎日新聞 2017年2月11日 23時27分(最終更新 2月11日 23時55分)
http://mainichi.jp/articles/20170212/k00/00m/040/094000c
「漫画家の谷口ジロー(たにぐち・じろー、本名・谷口治郎=たにぐち・じろう)さんが11日、死去した。69歳。」
★谷口ジロー-ウィキペディアWikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B0%B7%E5%8F%A3%E3%82%B8%E3%83%AD%E3%83%BC

★「犬を飼う」谷口ジロー 道新マンガコラム(夢の屋)
((2001年6月15日付け道新夕刊)第14回目 漫壇 ただ今貸出中)
http://www.d3.dion.ne.jp/~yumeya/doushin-14.html
このコラムを書いた時には、マンガ作品上の愛犬の死と私の母の死を絡めて書いてよいものかと少し躊躇ったという記憶が蘇った。
《途中追記:今確認したらコラムの短い文章でした。「今読み返すと、五年前の老いた母の入院と死が奇妙に重なってしまう」/と書かせた「犬を飼う」は名作です》

★「谷口ジロー」の街 (2003.2.17谷口ジロー氏の公認ファンサイト)
http://www.jiro-taniguchi-fan.com/
久々にサイトを訪問したが、「谷口ジローさんの死」についてはまだ何も無い。
ファンの中で一番ショックを受けているのは、この彼かも知れない。

悲しいよー!!!!

《追記》
色んな新聞などの訃報ニュースでは「孤独のグルメ」をタイトルに入れているものが多い。
個人的には「孤独のグルメ」は、私の好きな谷口作品ではない。
テレビドラマ化されたからなのだろうけど…
産経ニュースのみが「『坊っちゃん』の時代」も入れている。
「孤独のグルメ」が代表作だと勘違いされる恐れがあるので、ファンとしては危惧する。
この「孤独のグルメ」を最初に読んで、こんな感じのマンガ家なんだと思われたら困る。
「孤独のグルメ」だけを読んで、卒業されたら困ります。
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《追記2/12》翌日「谷口ジロー」でGoogle検索していたら
◎「孤独のグルメ」の作者は、"怪物"だった!―日本人が知らない、谷口ジローの真価=東洋経済オンライン2015年02月21日
http://toyokeizai.net/articles/-/60953
◎谷口ジロー(フランス芸術文化勲章受章記念インタビュー) - コミックナタリー Power Push(2011年か?)
http://natalie.mu/comic/pp/taniguchijiro
「「ふらり。」は、あれは週刊で描いてたわけじゃないんですよ(笑)。描きためてから掲載してもらったんです。でないと私のペースじゃ、できません。」
「2年くらいかかったのかな。だから次回作が載るまでには、またあと2、3年、お待ちください(笑)。」
「他の人がどう考えてるかわからないけど、私は背景がただの記号じゃ不満なんです。背景もキャラクターとして描かなくちゃいけないんじゃないかって、ずっと感じてましたね。」
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《追記2/14》
谷口ジロー作品は、引越しダンボール箱のままなので、読むことができない。
それで昨夜は谷口ジロー原作の映画「遥かな町へ」を視た。
これは二度目だと思うのだが。母の墓のシーンしか記憶に残っていなかった。
この映画を視終わり、寝酒を呑みながら色んな事を考えていた。
ベッドに入っても、いつもの読書をせずに、
まだ色んな事を考え続けていたものだから、なかなか寝付けなかった。
映画についてと、連想で色々考えたことは別の記事で書くかも知れない…
色んなことを連想させて少し豊かにする映画・マンガ・小説などは、良い作品ということです。

昼起き生活なので、早い時間にピンポーンで起こされると困るし、出ない。
時計を確認すると、まだ9時過ぎじゃないかー
落札して鳥取から中古の外付けハードディスクが届くのは…午後2〜4時の配達を指定した。
うつらうつらしていると、またピンポーン、勘弁してよー。
今度はまだ10時過ぎ、うるさいセールスマンだなー、だからまだ起きない。
二度もピンポーンをやられるともう寝れないので、10時半に起きる。
不在通知表が入っていないから、やはりヤマト運輸じゃない。
正午近くにピンポーンでヤマト運輸の配達。
ということは、やっぱりヤマト運輸だったのー!?
大雪の鳥取・米子から鳥取の空気と一緒に外付けハードディスクが届きました。
これを落札したのは12/11夜9時過ぎ
谷口ジローさんの訃報がYahoo!ニュースに載ったのは24時近くだった。
偶然ですが少し不思議な鳥取つながりでした。
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《2/17追記》昨夜、美和さんが添付ファイルで送ってくれた新聞画像
関川夏央「谷口ジローさんの思い出―欧州が愛したリアリズム」(読売新聞2/16朝刊?)
谷口ジロー読売新聞2-16.jpg
谷口ジローさんは色んな原作者と組んだが、
一番長いコンビが関川夏央さんですから、
一番読みたかった追悼文は、これかもしれない。
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(全文を文字起こし)
関川夏央「谷口ジローさんの思い出―欧州が愛したリアリズム」(読売新聞2/16朝刊?)
 ちょうど四十年前の寒い日、谷口ジローと会った。絵はうまいが話がつくれないマンガ家がいる、助けてくれないか、とマンガ雑誌編集者に頼まれた。ハンサムな二十九歳の彼は、穏やかな表情で無言のまま、あなたに書けるかな、と二十七歳の私に目で語った。
 絵がうまいのは承知していた。だが話がつくれないのではないと、共作の仕事をしてすぐにわかった。マンガ、ことに一九七〇年代の「劇画」は「こけおどし」を特徴としていたが、そういう物語づくりを彼は嫌っていただけなのだった。
 三年後、『事件屋稼業』という作品をつくり始め、このとき谷ロの絵に「ユーモア」の味が加わった。
 さらに七年後、私たちは明治の文芸家、というより「文芸思想」そのものを主人公とした連作『「坊っちゃん」の時代』に着手した。この作品から彼の絵は「明るいリアリズム」の方に歩み出した。
 谷口は、私の書いた設定、セリフ、ナレーションをいっさい変えなかった。だから「原作」と「作画」ではなく、「企画・脚本」と「撮影・監督」の関係であった。完成原稿で矛盾が生じたら、絵ではなく、セリフやナレーションを「編集」し直した。すなわち文字どおりの「共作」であった。
 二十年前、私はマンガ・シーンから文芸方面に退いたが、谷口はさらに多くの仕事を世に問うて、やがてヨーロッパのファンに日本マンガ最先端の巨匠として遇されるようになった。かつて現地の映画ファンが小津安二郎を愛したようだった。
 一九八〇年代初めに着手、九〇年代半ばに中断した『事件屋稼業』の主人公、「ハードボイルド」なのに依存心の強い探偵深町丈太郎は、時の経過とともに加齢する設定だから、二〇一七年には六十八歳だ。
 大晦日に見舞ったとき、どうかね、糖尿で前立腺肥大の探偵の現在を描かないかね、と谷口に提案すると、彼は泰然と微笑した。その脚本を執筆中、私は突然の訃報に接して茫然とした。 (作家)

(読売新聞または関川夏央さんからクレームが入った時には、記事の全文を削除します。その時は引用方式で語ろうかな…)
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《2/18追記》映画「遥かな町へ」を視ての第二弾の追悼ブログにリンク
◎タイムスリップものと谷口ジロー原作の実写映画「遥かな町へ」(しっかりネタバレ)など、タイムスリップ疑似体験!?-2017年02月18日
http://yumenoya.seesaa.net/article/447104879.html
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2017年01月16日

◎佐藤マコト「箱入り娘」(「サトラレ」の原点)(未単行本化作品)【マンガ図書館Z】/桑田次郎も

子どもの頃に読んだ童話とか民話にサトル≠ニいう人の考えている事を読む化け物の話がありました。
佐藤マコトのマンガ「サトラレ」は、その逆で、自分の考えていることを周囲に発信してしまう能力サトラレ≠描いた面白い作品です。
「サトラレ」は全8巻とneo全2冊が出ていますけど、
この作品の前にどんな作品を描いていたのかはずっと気になっておりました。
こんな面白い発想の「サトラレ」を描く人は、その前に変てこな作品を描いていたのだろうな??
昨夜好友堂さんとスカイプをしていた時に、マンガ図書館Zが話題になりました。
ここに来たのも久しぶりだったので、未単行本化作品コーナーをチェックしていましたら、「箱入り娘」が出てきました。
前回チェックした時には無かったはずの未単行本化作品でしたので、翌日になってやっと読みました。メッケモノでした。検索しましたら、アマゾンにも見つかりました。どうも「サトラレ」前のデビュー作品らしいです。

「箱入り娘」を視て(読んで)いる途中で、今日のニュースをチェックしていたら、マンガのページめくりがうまくいかなくなったので、ブラウザをFirefoxからChromeに変えてみた。すると何とCMが現れました。マンガ図書館Zって広告で成り立っている無料マンガだったんですね。私、Firefoxで広告の一部をカットするアドオンAdbock Plusを使っているので広告が出ることを今日まで知りませんでした。私のように広告をカットしてタダ読みされたら困りますねー。

「箱入り娘」扉ページの惹句は次のとおりです。
「『サトラレ』の原点がここにある!!」
「『サトラレ』の作者・佐藤マコトが描く64ページ!!」
佐藤マコト「箱入り娘」【マンガ図書館Z】
https://www.mangaz.com/book/detail/41731

アマゾンにもありました。
★箱入り娘 オンデマンド (ペーパーバック) 2016/8/12
https://www.amazon.co.jp/%E7%AE%B1%E5%85%A5%E3%82%8A%E5%A8%98-%E4%BD%90%E8%97%A4-%E3%83%9E%E3%82%B3%E3%83%88/dp/B01H34D53E/ref=sr_1_17?s=books&ie=UTF8&qid=1484545451&sr=1-17&keywords=%E4%BD%90%E8%97%A4%E3%83%9E%E3%82%B3%E3%83%88
★箱入り娘 Kindle版
https://www.amazon.co.jp/%E7%AE%B1%E5%85%A5%E3%82%8A%E5%A8%98-%E4%BD%90%E8%97%A4-%E3%83%9E%E3%82%B3%E3%83%88-ebook/dp/B00O5DDUTQ/ref=sr_1_2?s=books&ie=UTF8&qid=1484552220&sr=1-2&keywords=%E4%BD%90%E8%97%A4%E3%83%9E%E3%82%B3%E3%83%88%E3%80%80%E7%AE%B1%E5%85%A5%E3%82%8A%E5%A8%98
内容紹介から転載(著者のコメント)
「プロアシスタントとして生計を立てていたとはいえ、年に一本位は「漫画」を描こう。
そう考えつつ「アシスタント先探し」も考慮しつつ一人で書き上げていた頃の投稿作品です。
「僕はココにいるよ」
日の当たらないプロアシスタントの、少し病んだ心の叫びがモロに出ていますw
旧知の編集さんに渡し掲載先を探して頂いたのですがページ数とにかく長い。
暫くして某誌に頼んだところ「エヴァのパクリ」と評されて…いや、僕は観てないんですけどねw
載せてもらえるところ無いと返ってきたんですよねズッシリと64ページw で途方に暮れて
モーニングの編集さんに「スクリーントーン代だけでも回収したいんです(>_<)」と泣きついて…
お情けで漫画オープンに入選して、ツテではない初めての編集さんが付いて一年半後「サトラレ」連載という具合。
本当に人生ってわからないですね。 (注)カラー表紙とP63、64は旧Jコミさん掲載用に描き足しました。
佐藤マコトでした。」

気になって「エヴァ」を検索しましたら、SF映画がヒットしましたけど、少女アンドロイド映画とこの「箱入り娘」は全く別物で、「エヴァのパクリ」と論ずるレベルじゃありません。「箱入り娘」の方が色んな萌芽を含んでいます。「エヴァのパクリ」と評した編集者は「見る眼」が無かったと感じます。


マンガ図書館Z「著作者50音順一覧」には桑田次郎は登録されていませんが、
「桑田次郎」で検索すると、次のような14点の作品が登録されています。
https://www.mangaz.com/title?query=%E6%A1%91%E7%94%B0%E6%AC%A1%E9%83%8E&submit=
桑田次郎「未来人ケン+おれは石松だ+からだの…」
桑田次郎「電人Xマン+黒い風」
posted by yumenoya at 23:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする